まだ序盤の投稿段階ですが、とても面白いです!
まず設定がとても魅力的で引き込まれました。
「クリスタルライト」という存在を中心に、能力と記憶、そして“死”と“再生”をめぐる物語が構築されており、
ただの異能バトルにとどまらない、人間関係の繊細な葛藤や心理の揺れを描いている点がとても印象的です。
物語の核にある「クリスタル」は、世界観と感情の両方をつなぐ軸として非常に効果的に機能しており、
透明で儚げな文体と相まって、全体にどこか“ガラス細工”のような繊細さを感じました。
とくに第1話の冒頭――浜辺での少女との静かな時間や、触れ合い、そして別れの余韻に満ちた描写には、読者の感情に訴えかける静謐な力がありました。
あの「透明感」は文体そのものにまで染み出ていて、登場人物たちの心情の輪郭が曖昧なまま、美しく浮かび上がってきます。
また、死んだはずの少女との再会という動機が、世界の根幹にある“クリスタル”の秘密と結びついていく展開は、緻密でスリリング。
読者の中に「もしも、自分が“その力”を手にしたなら――」という問いを自然と芽生えさせ、物語への没入を深めていきます。
「クリスタル」の設定が丁寧に積み上げられているからこそ、感情的なドラマと幻想的な現象との融合が自然に成立しているのだと思います。
これからクリスタルをめぐってどんな展開になるのかとても楽しみな作品です!