女性が勝負をする時に!

崔 梨遙(再)

1話完結:1000字

 その夜、僕は不機嫌だった。


 3対3の合コン、僕は亜美ちゃんという女性を気に入ったのだが、亜美ちゃんは僕の友人を気に入ってしまったのだった。僕は靖子という女性に気に入られた。靖子は、申し訳無いが、僕のジャッジでは3人の中で1番ブサイクだった。靖子の長所が見つからないまま、連絡先を聞かれたので僕は連絡先を教えた。これが亜美ちゃんだったら良かったのにと、僕は悔しくて残念で不愉快だった。2次会のカラオケには行かず、僕は1次会が終わるとスグに帰った。

 

 翌週、靖子から電話があった。


「崔さん、明日の土曜、デートしてください」

 

 僕は気が進まなかったが、彼女のいない時だったので断る理由も無い。とりあえずOKした。


 翌日、靖子はハイテンションだったが、僕はテンションが低かった。食事はフレンチのランチコースをご馳走した。カラオケに行って、僕は歌う気が無かったので放置していたら靖子が2時間1人で歌っていた。


 その後、ホテルに誘われた。あまり気は進まなかったが、OKした。彼女がいなくてちょっと日が経っていたので、僕の性欲が刺激されたのだ。靖子は自分の胸の大きさを自慢していたから、ちょっと見てみたいという気持ちもあった。

 

 ホテルに入って、見ない方が良いことが世の中にはあるのだと痛感した。靖子は確かに胸は大きいのだが、胸に負けず劣らず腹も出ていた。“くびれ”が全くない。服で上手にお腹が目立たないようにしていたようだ。僕は嫌になったが、ここまできて何もしないわけにはいかない。何もしなければ、女性のプライドを傷つけてしまう。部屋を真っ暗にして、別の女性を想像しながら結ばれた。靖子がそれで満足してくれたので2回結ばれなくてすんだ。もう、帰りたかった。

 

 ホテルから出て、僕は帰ろうとしたが靖子が帰してくれなかった。


「勝負下着を買って欲しい」


と言われ、僕は靖子に上下セットの紫色の下着を買った。それで、ようやく帰ることが出来た。こんなにテンションの低いデートは初めてだった。

 

 翌週、また靖子に誘われた。今度は、スグにホテルに誘われた。僕達はホテルに入り、そこで気がついた。靖子が勝負下着を着ていない。


「勝負下着は?」

「三日前に着たから、洗濯中」

「誰と勝負したんや?」



 僕は服を着て外へ出た。不愉快だったので靖子とは二度と会わなかった。







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女性が勝負をする時に! 崔 梨遙(再) @sairiyousai

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