第4話 Love & Peace チュートリアル失敗
◇
召喚魔法って凄いね!
インド映画さながら、本当にみんな踊っていたものだから、俺もウィラと一緒に楽しく踊ったのさ。
もちろんゴブリン君も踊ったことで、種族間の垣根を越えたLove & peace、最高に平和なひとときを過ごしたのだ。
謎のインド人ダンサーは急に居なくなり、代わりに携帯端末のようなものに表示された数字、今回はルピー払いらしい。
召喚=ギャラが必要なんだね、急なオファーに応えてくれてありがとう!
しかし、チュートリアルダンジョンそのものについてだが、見届けるはずのハローワーク(ギルド)の職員を、むしろリスポーン的な意味で見届けることになってしまった為、クリア扱いにならないからどうしたものか?
とりあえず出口を目指そうにも、クエスト達成扱いになっていない為、固く閉じたままであるから困ったものだ。
C-4爆弾、RPG-7で解決しようにも、同じことを繰り返せばウィラに怒られてしまう。
彼女の怒った顔もかわいいけれど、笑顔が一番綺麗でかわいくて美しいからね!
ならば方法は一つ、ゴブリン君に色々と訪ねてみよう。
「ゴブリン君、スタッフ用の通路はあるか?」
「ありますよ、魔王様」
「いや、普通にあるんかーい!」
「「「HAHAHA!」」」
こうして無事、チュートリアルダンジョンを脱出したものの、クリア扱いにならないのが納得いかず、ハローワーク(ギルド)に足を運び、猛抗議したのは言うまでもなく、受付で対応不可能ということで、またしてもギルドマスターの部屋へと通された。
今回はそうだね、RPG-7のバックブラストを避けれないハローワーク(ギルド)の職員が悪いという主張は、とりあえず通った。
しかし、ギルドマスターはため息を一つ吐いてからこう言ったのだ。
「我々は魔王様のかつての部下のように、特殊な訓練を受けている訳ないでしょ!? チュートリアルダンジョンでなにやってるんですか!? とりあえず明日また出直してください!」
よくわからないが怒られてしまった。
射撃時に後ろに立っているハローワーク(ギルド)の職員の危機管理の無さをどうにかしろよ?
このままではラチが明かないので、あとはウィラに任せれば穏便にことは進んだ。
とりあえずそうだね、今日はウィラと一緒に飲みに行こう!
明日のことは明日考えればいい……あ、そう言えば、携帯端末のようなものがあるってことは、明日のチュートリアルダンジョンを攻略するにあたり、人数を増やせば簡単に突破出来るのかもしれない。
早速、心当たりのある面々に、片っ端から声をかけ、二つ返事で快諾してくれた鬼神族の魔女の姐さん、放浪の魔女であるクソチビポメ柴が、久々に会いたいから飲み会に合流してくれるってさ。
もちろんウィラも大喜び、やっぱ平和が一番だね───。
◇
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