今までぶりっ子してきたが最愛の姉が魔王とやらに攫われたので勇者パーティーに選ばれるため本気出します
おもち
第1話お姉様ったらまた悪い男に騙されてるんじゃないかしら?
「もお!モブ君ったら、私そんなに天然じゃないよぅ」
私の名前はカトレア。異世界転生してきた14歳。日本での名前は清水凛。弓道と勉強が得意だった高2である。気付けば超絶美少女で公爵家令嬢に転生していた。
皆様思っただろう。ぶりっ子と、、、
違うんだ!これには海より深い訳があるのだ。
「カトレアちゃんどうかした?」
「何でもないよぉ、ちょっと考え事してただけぇ」
「カトレア。」
こ、この声は、、、
「お姉様!ごめんね、モブ君またねぇ!」
愛しのローズお姉様だ!
「お姉様、今日いつもより迎えに来てくれる時間が1分早かったね。どうしたの?」
「なんでそんなことが分かるのよ。でも早くカトレアに会いたくてちょっと速歩きしたかも。」
お姉様!ほんと大好き!愛してる!
「嬉しい!ありがとう」
私のお姉様は美人だし優しい。マジで大好き!何を隠そう私はシスコン!しかし、お姉様は可愛いし、優しいから、悪い男に騙されそうで心配!というか一回騙されている。怪我をしているふりをした男子に襲われそうになったこともあるのだ。なのに本人は危機感すら持ってない。もう不安で不安で仕方がない。
「あのね、カトレア。私、今日ね告白されちゃったの。」
「えっ!断った?」
お姉様に告白するなんんていい度胸じゃないか。
「ううん、ちょっと考えさせてほしいってお願いしたわ。」
「そっか、どんな人なの?」
「同じクラスでノットさんっていうの。ちょっとしか話したことないけど、優しい人よ。」
なるほど。ノット。超危険人物だ。私のお姉様のことが好きな人、ブラックリスト入りの人だな。
「お姉様はどうしようと思ってるの?」
「ん~。悩んでいるけど、断ろうと思ってるわ。考えさせてほしいっていうのも、すぐ断るのは悪いかなって思って」
「そっか。」
良かった。告白するタイプだと思ってなかったからノーマークだった。
〜次の日〜
「ごめんね、ノット君。やっぱり告白の件は断らせて頂戴。」
「ううん、聞いてくれてありがとう。」
良かった。ちゃんと分かってくれたわ。私ことローズは安心していた。相手のことを傷つけてしまったかも知れないけど、今は恋愛とかちょっと分からないのだ。可愛い妹もいるしね。
「お~い。お姉様〜」
あ、妹のカトレアだわ。待っててくれたのね。頬が緩んでしまう。必死で駆け寄ってくる姿が可愛い。
「ハアっハアっ。お姉様、うまく断れて良かった!」
「ええ。とっても優しい人だったから良かったわ」
「ちょっとあれ、カトレアよ。」
「うわホントだ。なんでローズ様はあんな出来損ないぶりっ子のことなんて気にするのかしら。」
「っ!」
聞こえてきた悪口がカトレアの耳に入らないよう、結界を周りにはる。カトレアはぶりっ子で馬鹿で何もできないと思われているけど、私は違うと思う。確かに、運動も勉強も魔法も駄目だけど、、、。男性全員に色目は使っていないし 、理由があるはずよ。
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