前世で盗作された話/今世を生きる

 今日も何かしら書いている私です。

 お話を書くのは楽しいですね。


 今は一次創作で楽しく黙々と書いていますが、前世で二次創作にいた頃は、楽しい中でも小さなトラブルに見舞われて悩む事もありました。


 特に印象深かったのは、十四才の中学生さんに盗作された事です。

 当時、私は二十五歳くらいだったと思います。

 何があったのかと言うとまあ大したことは無いのですが、さらっと紹介します。


 私

 ある二次創作の小説を自身の携帯サイト(当時はまだギリギリ使われていた)に投稿した。

 その後、少ししてpixivにも投稿した。


 中学生さん

 私の小説をたぶん携帯サイトで読んで、自分なりに書き直して、pixivに登録した。(当該の作品がpixivにも投稿されていると知らなかった?)


 読んだ人

「ん?これ知ってるぞ?」


 そもそも盗作されたかどうか。

 二次創作ならネタ被りとかも全然あるのでは?という所ですが、

 キャラクターの職業パロディの割り当てから話の流れの全て、不審者にスタンガンで襲われる描写など、偶然では再現できない一致の仕方をしてしまっていました。


 中学生さんのコメント欄にも「これはあの小説ですよね?」という突っ込みが入ります。


 私の所には、「盗作されていますよ」とご連絡が入るわけです。


 結論から言うと、私はご連絡くださった方にお気遣いのお礼をして、後は放置しました。

 コピペで盗作されたなら何かもう少し手を打ったかもしれませんが、幸いというか、相手は書き直しをしていました。

 そもそも二次創作において、著作権は原作者様のものです。ましてネタが被った程度、私に何か言う権利も無いなと思ったからです。


 しかし内心、私は憤りました。

 私の書いたものが、中学生でも模倣できる程度の薄っぺらな内容だと気がついてしまったからです。


 もちろん、現役中学生の素晴らしい書き手さんは沢山います。


 でも、適当に埋もれている作品を弄って点数稼ぎをする程度の人にも、模倣で書けてしまう様な話だったと思うと、ものすごく悔しくなりました。


 かくして、私は大人の私でしか書けない話を書こうと思いました。

 中学生には逆立ちしても書けない、ある意味大人気ない、知識と今まで味わった挫折を総動員したお話です。

 そうやって、一生懸命書いたお話は、ありがたいことに沢山の方に読んでもらえました。


 そして、その経験が、私のお話を書くスタンスを変えました。


 血の通った心の表現がしたい。

 ほんのちょっとの描写で世界の厚みを表現したい。

 人の作品を盗むような人には絶対書けないものを書きたい。


 今にして思うのは、その経験があればこそ、書き手として一皮剥けたんじゃないかなと言う事です。

 影があればこそ光あるように、苦しい経験は人の糧にもなり得ます。



 ……でも盗作中学生に礼は言わないぜ!

 盗作!ダメ絶対!縦縞さんとの約束だ!!



宣伝をしていいルールになっとります。

六月は「プライド月間」とのこと。

「由美の結婚」

https://kakuyomu.jp/works/16818093078340883700

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