第7話、路傍の意思

『くっそ!そこをどけ!!』


ノロマな鹿を当て飛ばしたら軌道がずれてしまったではないか!!


時間がない。パトロールに見つかるとはついてない。

この国の政治家にはたっぷりと鼻薬を嗅がせていたのに!使えないゴミが!!


たかが連邦の奴らが!!俺の邪魔しやがって!コンピュータなんぞに頭を下げる「ヒトもどき」に俺様が、この俺様が逃げ出すなぞ!


『おいっ!次いでにあのバカ鳥の籠を開けろ!』

『は?こちらがやられてしまいますよ?』

『ばかっ!俺が行ってから開けろ!あのバカ鳥が暴れ回れば少しは時間が稼げるだろ!』

『あの鳥は意思があります。暴れる前に我々を攻撃しますよ!?』

『なら、あの鳥に誤解させるか、パニックにさせろ!』

『どうやって!?あなたはいっつも無茶苦茶だ!』

『なんだと!俺が「人間」だったからお前らはこの国に入れたんだろうが!!ああ、そうだ!ロボットたちに村を焼かせろ!そしたら怒り狂うだろ!!』


Goauaaaaa!!『バチン!』

『カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン』


『檻が破られましたっ!』

『まずい!今すぐ出るぞ!』

『まだ退避が終わってません!!』

『五月蝿い!早く出せ!!』

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