【011】灰小漆消小消漆砂江山小

公園に向かうため、地下鉄駅を目指し歩く二人。


ヴー・ヴー・ヴー


「ん?誰だろう?」ショウのスマホに着信が入り、震えている。


通知欄を見ると、チャットメッセージが届いたみたいで、送り主は『AKB』だった。


<灰小漆消小消漆砂江山小>


送られてきたのは暗号で、読み取ったショウは、少し考えてテキストを打つ。


<路漆虹鉄山小漆>


同じ暗号でメッセージを打ち込み『AKB』宛に返信した。


するとすぐに、送ったメッセージに『既読1』がつき。


イイネポーズをした可愛い犬のイラストスタンプが、ポンっと帰ってきた。


「……お友達からの連絡ですか?」サッキーは、突然立ち止まりスマホを操作するショウに尋ねる。


「え!?はい。そんなところです」慌ててスマホをしまうショウ。


変に取り乱すショウに、サッキーはジト目を向ける。


「何をそんなに焦ってるんですか?もしかして……彼女さんとか?」


「へ?いいや、ただの友達。気にしないで!」


下手な誤魔化しをしながらショウは、サッキーと共に地下鉄の階段を降りて行くのだった……

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