【010】『サッキー』って呼んでいいです?

オーバーリアクションをとるショウの姿を見て、咲希は吹き出してしまう。


「ふふっ大丈夫、気にしてないです!」


「知らずにすみませんっ!ええと、登録できました」


「ありがとうございます。えっと、私のスマホにも情報が来たみたいです……」


咲希は、ポケットから花柄のついたスマホを取り出しアプリを立ち上げる。


「お仕事の内容は……公園の清掃員?」


「です!……では、現場に向かいましょう!」ショウは元気にうなずく。


「わかりました。えっと……私、敬語とか気にしないので、自然に接してもらえると嬉しいです」


「え?いいんですか……あんまり敬語で話すの慣れてないので助かる!」


「大丈夫です。あと、すみません。お名前を聞くのが遅れてしまいました」


「あぁ!名前は『ショウ』って呼んでくれれば。みんなからそう呼ばれるので」


「ショウさんですね……改めてよろしくお願い致します。私は……」


「『サッキー』って呼んでいいです?」


「サッキーですか……!?えっと大丈夫です。」


「ありがと!それじゃサッキー、行こう!」


ショウは、サッキーを連れて、仕事先に設定されているとある公園へ向かうのだった……

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