第17話 サークル?

車椅子はやはり、外出しているとジロジロ見られます。


それが嫌だなあ、と父は一時は言っていました。


まだ日本には障がい者に対する偏見や差別がものすごくあります。


そして退院して数年も経たないうちに、足に障害のあるかた達の集まりというものを見つけました。


名前は伏せますが、そういう集団というかサークルみたいなものがあります。


毎年旅行へ行ったり、食事会をしたり。父はそのサークルの仲間入りをしました。


代表のかたがいて、色々采配してくださいます。


最初父は一人でサークルの旅行へ行ったりしていたのですが、介助がないとしんどいらしく、母を連れて行くようになりました。


旅行先での介助は大変らしく、母はへとへとになって帰ってきていました。


コロナになり、近年は旅行も行かなくなったのですが、その間に代表のかたが癌になってしまって辞任され、今父が幹事役になっています。


コロナが五類になって、食事会は再開しました。


ですが、その下見に行くのは母です。たまに付き合います。


まあ、父もそうした楽しみがあるからいいんですけど、母の負担も大きいです。


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