あとがき

 この小説を読んで、不快な感情を抱いた人は相当数いるかもしれない。が、しかし、それは既存のライトノベルを読んだ時の僕の感情でもあるのだ。

 例えば作者が読者に与えようとする感情、その対象が怒りであれ、悲しみであれ”こんなパターン化された小手先の技で、僕自身が望んでもいない感情を引き出そうとするんじゃない!”とね。

 そして僕が狙うのは、あくまで僕と似通った感性を持つ客層であり、既存のライトノベルの客層のパイを奪おうというのではない。

 もっともそれは、今現在はか細く商売が成り立たないほど薄い客層であろうが、それを太い客層に変える手段もある筈だ。その手段を模索するために書いたのがこの小説である。

 それまではカカオをまるで輸入していなかった日本が、戦後チョコレートを配った途端にアメリカの余剰カカオを買うようになった話を知っている人であれば、僕の言おうとしている事が分かるだろう。人が見向きもしなかった新たな需要を作り出した例は、いくらでもあるものだ。

 何事も勉強である。

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なろう系勇者の憂鬱 ~TS転生メタ勇者の冒険?譚~ 蝉の弟子 @tekitokun

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