第7話 引越し

いもうとが結婚して、一番初めに住んだのは義弟の実家の近くの賃貸だった。


少し田舎っぽい所だったので、田舎特有のお付き合いがある。

まあ、会えば、挨拶をして少し世間話をするくらいのもんなのだ。

いもうとはそれが大嫌いだったらしく、

「こんな鬱陶しいところは嫌!」

とお父さんに泣きつき、新築の県内住宅に

裏から入れてもらったのだった。


そこで男の子を出産。

ママ友達と仲良くやってたみたい、初めの頃は。

しばらくすると、ママ友から無視されるようになったらしい。

「私に嫉妬してるんだよ、だから、みんな意地悪する!!」


いもうとは今度は収入が高い人しか入れない新築の県内住宅に引越した。

「ここはさ、貧乏人はいないから、ママ友とも気が合うんだ。みんなの家で、お茶会とかもして楽しいんだ。」


そう言っていたのだが、ある時から無言電話がかかるようになった。

玄関の扉の前に、悪口を書かれた紙を貼られたり、動物のフンやら生ゴミが置かれるようになった。

極め付けは動物の死骸だった、、。


これにはいもうともビビった。

二人目を産んだあとだったし、、。

義弟は警察に相談した。


警察からは、お茶会を自宅でやること。

カップから指紋をとるので、カップは綺麗に拭きあげた物を使って欲しい。


いもうとはお茶会をした。

そして、カップを警察に渡した。


犯人というのも気の毒なのだが、それは

いもうとが一番仲良くしていたママ友さんだった。


「あの人、私に嫉妬してるんだよ。

だってさ、服とか私の真似ばかりするんだもん。絶対にそう!!」


その後、ママ友さんは警察に事情聴取された。

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