第2話 腐っても鯛
私といもうとは母が違う。
父の再婚相手との間に産まれた子供である。
歳も一回り下。
当時、義母との関係は最悪だった。
いもうとが産まれたあと、いもうとには触るなと命令されてた。
別段、興味もなかったので、一緒に遊んでやった事もない。
しかし、父は何故、こんなクソ女と再婚したのか?
不思議でたまらない人だった。
性格の悪さときたら、近所でも評判だった。
食堂をやってたが、お客さんが怖がるのでも
評判だった。
父はお客さんから、おやっさんの作る物は美味しいし、腹いっぱいの量で安いから
みんな来たいんだけど、、。
おばさんが怖すぎて、、。
こんな事を言うお客さんが多かったので
父、激怒。
夫婦喧嘩勃発。
父に殴られてぷんすかに腹がたつと、
私への嫌がらせで
うさを晴らすという人だった。
小さな頃はずーと我慢してたのだが、
高校生になったある日、しつこいくらいの
嫌味のオウシュウ。
わざわざ、私の部屋の前でくわえタバコで
ネチネチ。
私は勉強に集中したかった。
うっさいなぁ。
ぶちっと何かが切れた。
椅子から飛び上がり、思い切り、拳骨で顔面を殴った。
自分でも良いパンチが入った感触があった。
不意の事で、あの女は倒れ込んだ。
馬乗りになって、髪の毛掴んで頭ガンガンしてた。
「殺せばいいじゃないかぁー!
さあ、殺せ!ころせーーぇー!」
と叫ぶあの女。
「ばっかじゃないの。
あんたみたいなクソを殺して、人生、
棒に振るなんてやる訳ないじゃん。
もう、あんたに力じゃ負けないんだよ。
わかった?」
私はそう言って、机に戻った。
あの女は
「わたしゃ、腐ってもタイなんだ!!」
と言うと物凄い音を立てて、出て行った。
私はため息が出た。
こんな時に、なぜ?
腐ってもタイ??
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