ざ L

 ザラザラした舌で、血が飛び散る口元を舐め、たてがみを風になびかせる。自分は今や百獣の王たるライオンであり、吠えれば樹も退き道開ける。随分走っておなかが空いてきちゃった僕には、見る者すべてがおいしそう。全部の魚も爬虫類も鳥も哺乳類も、みんな食べたいなと思えた。ゾクゾクと湧く食欲に僕は身を震わせたが、体はグングン縮んでく。

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