さんぽ

たらむ

第1話 マイナス1歩

化石になった気分だ。

10秒ごとに目がぼやけるし、もう閉じてしまいたい。

資格の勉強しているときの感覚である。


マスクをかぶり、ブルーライトカットのメガネをかけ、分厚い教科書を黙々と読んでいる。体はほとんど動いていない。周りからは、勉強に集中しているおじさんに見えているのだろう。


これが主観と客観のギャップというものなのだろうか。

非常に良くないギャップである。集中していないから合格にマイナス1歩。


たらむ







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