【ご報告】魔王様(清楚系美少女)と結婚しました〜「世界の半分をおまえにやろう」「断るッ」「よろしい、ならば戦そーーー」「代わりに魔王様の全てが欲しい!」「ほへっ!?わたし!?」〜
第1話 勇者の俺、魔王様にプロポーズしました
【ご報告】魔王様(清楚系美少女)と結婚しました〜「世界の半分をおまえにやろう」「断るッ」「よろしい、ならば戦そーーー」「代わりに魔王様の全てが欲しい!」「ほへっ!?わたし!?」〜
y=ボーダー
第1話 勇者の俺、魔王様にプロポーズしました
魔王城スノウストーム。
氷結した大地が多くを占める極寒の地にて、
それは
「あと少しですね...!勇者様!」
仲間の白魔道士が凍えて白くなった吐息をこぼしつつ、励ますように語りかけてきた。
「俺ぁ魔王と戦うのがワクワクしてきたぜ!」
同じく仲間の戦士が楽しそうに話す。
まるでバトルジャンキーのようだ。
「まったく、人類の未来が掛かってるのよ?
ねえ?勇者様」
大人びたお姉様系の黒魔道士が、戦士を
俺は深く頷きつつ仲間たちに応えた。
「そうだな、もう少しで待ちに待った魔王さまーーじゃなかった、魔王城だ!」
「勇者様、ファイトです!」
「俺の背中は預けるぜ?」
「私達なら絶対にやれるわ」
仲間たちの信頼が心地よい。
そうだ。あと少しで念願の魔王様。
ついに俺の願いが叶うんだ!
俺達は門番をなぎ倒し、衛兵を千切っては投げ、千切っては投げを繰り返して、魔王様の謁見の間にたどり着いた。
「ほう、よくぞここまでたどり着いたな勇者よ」
「全ては、貴方に会うためだ」
「
「貴方の初めてになれて光栄だな」
「だが、我は悲しい。そなたと戦わねばならんことが。見よ、この大地を」
謁見の間から見える景色は、どこまでも極寒だった。
「この寒さのせいで自然に乏しく、民は食料に飢えておる。我らが生きるためには、この戦争は致し方なかったのだ」
推しの言葉に、俺は
「ふむ一理あるな」
「だまされないで!勇者様!」
「そうだぜエイト!」
「戦争で苦しんでる人たちを思い出して!」
...仲間たちのうるさい野次には、深く目をつぶることで受け流す。
「そこでだ、勇者よ。一つ提案があるのだ。我の仲間にならぬか?」
「魔王様の仲間に...?」
「さま...?いや、よい。そうじゃ仲間じゃ。我の仲間となった暁には、世界の半分をくれてやろう。
我は既に王都にまで手を掛けておる。
我がそなたと手を組めば、世界征服など絵空事ではない」
世界の半分ね...
「断るッ!世界の半分なんか要らない!」
俺は即答で断った。
「その通りです!」
「そうだぜエイト!」
「人類の未来のためよ!」
仲間たちの力強い応援。
ああ、言われなくても分かってるぜ!
「そうか、仕方がないな。
...よろしいならば戦そーー」
「その代わり!魔王様の全てを下さい!
何なら俺と結婚して下さい!!!」
「「「は?」」」
仲間たちのポカンとした声。
「ゆ、勇者様?い、いったいなにを...?」
「どういうことだエイト!」
「人類の未来はどうなるの!?」
そして、いきなりプロポーズを受けた魔王はというと...
「はへっ!?結婚!?わ、わたしと?
わたし魔王ですよ!?
あなた達の敵なんですよ!?」
困惑した表情で、
だって、魔王様、
清楚でめっちゃ可愛いんだもん!!!
俺のタイプなんだもん!!!
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