第21話 サキュバス

「漸く二人っきりになれました。ずっと待ってたんです。こういうチャンスを。」


「サ、サーヤ?」


「アビスさんも気づいてるんじゃないですか?私アビスさんの事が好きです。」


「え、あ、」


「私を助けてくれたあの日から、ずっと。ずーっとです。」


私もサーヤの事は好き…だけど、もうアズサがいるし…


「私は二番目でも何でもいいんです。ただアビスさんの側にいれればそれで。アズサさんに先を越された時は本当に気が狂いそうになりました。私もしたいって。そう思ったんです。私はサキュバスなので色々そういう力を使えるんですよ。「麻痺毒」。」


サーヤがそう唱えると急に体の力が抜ける。


「な…に…これ。」


「麻痺毒です。とは言っても体の力を抜かせたり

魔力操作を出来なくするくらいですけどね。しかもかなり制限がありますし。」


「あ……」


「アビスさん。私のお嫁さんになってくれますか?」

 

「で、でも私にはアズサもいて………み、皆大好きで大切だから…」


「言った筈ですよ。私は二番目でもなんでもいいって。アビスさんの近くに居れるのなら、それで。出来れば私ともイチャイチャして欲しいんですけどね。アビスさんが嫌なら私はいいです。でももし嫌じゃ無いんだったら…今からアビスさんを襲います。」


私はサーヤともアズサとも一緒にいたい。

そして私は二人が大好きだ。


「私もサーヤの事が好き。愛してる。」


そんな言葉が口から出た。


「んむぅ!?」


急に口を塞がれる。

熱くて蕩けそうな優しいキスだ。

アズサとはまた違った私への好意を感じられる

口付け。


「アビスさんが悪いんですからね、私をこんなに依存させて。」


そのまま私の胸を揉んでくる。


「えへへ。ずっと夢見てた事が現実に…」


またキスをしてくる。

顔を手で固定されて、ただひたすらに甘いキスを。


「アビスさん。大好きです。愛してます。」


「私も大好き。サーヤ。」


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