バッタを倒すぜ 異世界で

ウバロフ

第1話

その日俺は家でレポートに四苦八苦していた。大学生活って課題が怖いほど溜まるし、一人暮らしもバタバタしてて、まさに典型的な日常。


ノートパソコンの画面に目を向ければ、明日が期限のレポートがツラツラと書かれている。次の瞬間、目がくらむくらいの光がバーンと出てきて、「え、何これ?」とか言ってる間に、光はもっと強烈になって、俺の視界を完全に覆った。


青白い光が渦を巻くように広がり、次の瞬間、意識が遠のいていった。恐怖で声も出ない。何が起こっているのか、抵抗することも叶わず、ただ光に飲み込まれるのを待つしかなかった。





気がつけば、俺は見たこともない草原の上にいた。一面の青空と遠くに見える山々。そう、まるで絵画のような光景が広がっている。これが夢なら、いつもとは違う夢だ。


立ち上がり、辺りを見渡すと、目に入ったのは古びた石碑一つ。そこに刻まれている文字は全く読めないが、何となく神秘的な雰囲気を漂わせていた。近づき、手を触れてみると、突然の閃光が光った。痛みと共に、手のひらが熱くなる。そして、頭の中に声が響いた。


「異世界の魂を検知、ユニークスキルを付与します。」

「モンスターを倒し、経験を積め。」


なんだよ異世界って!これはまさか...

声は途切れてしまった。混乱はしたけど、胸がドキドキして。不安もあるけど、「とにかく、ここがどこか調べてみよう…」と自分に言い聞かせて、石碑を離れて探索を始めたんだ。


少し歩いてみると、なんだか俺の身体に違和感がある。軽やかでパワフルな感じがプンプンするぜ。なにこれ


「あーあーーあーーー!!」声質が少しかわっているみたいだな。


目線が変わっている、手が短くなった気がするし、なんだか身長もサイズダウンしたかも。もしかして夢か?異世界転移か?


「ステータス!」「鑑定!」って叫んでみたけど、何も起きない。残念!これは、自分で実力テストするしかないな。


辺りを見渡すと、ちょうどいい小石が転がってる。それを拾って、目標の木に向かってスパッと投げたら、木にグサッとめり込んだ。おっ、オレ、結構力持ってるかも!


次は足の出番。目標定めて、ダッシュ!速い、速すぎ!風を切って、もう目標地点を通過しちゃったよ。息も上がらないし、一体どうなってるんだってレベル。


「よし、この調子!」と、新しいチカラにちょっぴりテンション上がってたら、視界の端に何かがチラッと見えた。向こうには小さな村があるみたい。


村か。今の俺には、そこで情報を仕入れるのが重要だ。こんな森で生きていけないしね。一体全体ここはどこなのか。


そんなわけで、その村目指してGO!このスピードなら、すぐだ。


村に近づくにつれて、ドキドキが加速してく。これから何が起こるかなんて、わかるわけない。でも、何かが始まる予感はビンビンにしてた。


村に着いたら、意外とにぎやかで、子供たちが走り回り、商人が元気に商売してる。知らない言葉が飛び交ってるけど、なぜか理解できる。ははーん、これ何かのスキルのおかげだよな?


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