第9話

その日の夜のことであった。


こうじの父親は、JR光駅の裏手にある酒場街にいた。


こうじの父親は、複数の風俗店をはしごして風俗嬢おんなをあさった。


その頃であった。


家のダイニングにて…


こうじの母親とひさこは、父親の帰りを待っていた。


テーブルの上には、スーパーの売れ残りのおそうざいがおかれていた。


こうじも家にいなかった…


こうじの母親は、ひどく心配になった。


ひさこは、泣きそうな声で母親に言うた。


「お母さん…ごはんを食べたいよぉ…」

「分かっているわよぉ…だけどね…おとーさんがまだ帰ってないのよ…こうじもどこへ行ったのかしら…」

「アタシ待てない!!」

「おかーさんは、おとーさんがいないと晩ごはんが食べれないのよ…」


この時であった。


こうじの父親が無愛想な顔で帰宅した。


「あなた、お帰りなさい…待っていたのよ…一緒に晩ごはんを…」

「いらん!!」

「あなた…」

「いらんと言ったらいらん!!」


思い切りブチ切れたこうじの父親は、タンスが置かれている和室に入った。


母親は、オタオタした表情で和室に入った。


和室にて…


こうじの父親は、タンスの中から出した新しい洋服に着替えていた。


この時、時計のはりは夜の10時をまわっていた。


こうじの母親は、父親に対して心配そうな声で言うた。


「あなた!!こんな遅い時間に一体どこへ行くのよ!?」

「どこへ行こうとオレの勝手だ!!」

「あなた…少しは冷静になってよ!!」

「ふざけるな!!」

「あなたはこのままでいいの!?このままだと家族はバラバラになるわよ!!」

「上等だ!!…と言うよりも、この家の家族はとっくの昔にバラバラなったのだよ!!ドケ!!」


こうじの父親は、ものすごく怒った表情で家から出て行った。


その後、こうじの父親はナイトクラブや風俗店をはしごして過ごした。


それから3時間後の深夜1時頃だった。


こうじがふらついた様子で気帰宅した。


こうじが家に帰宅をした時、ひさこはカルビーポテトチップスを食べながら深夜のバラエティー番組を見ていた。


こうじの母親は、寝室でくすんくすんと泣いていた。


こうじは、部屋に入ったあとカギをかけた。


その後、部屋の灯りを薄暗くした。


そして、押し入れからかよこの遺体を出した。


遺体をベッドに寝かせたあと、ブラジャーとビキニショーツを着けた。


その後、無我夢中ではげしくむさぼった。


こうじの心は大きく壊れた…


もとに戻ることは、もはや不可能になった。

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