011 悪夢の中を旅する

 こんな夢を見た。僕と仲間たちは、少年の悪夢の中を旅している。この世界の怪物は容赦ない。仲間は喰らわれていく。

 一人ぼっちになった僕がたどり着いたのは池のある庭園、そこでは折しもパーティーが開かれている。華やかなパーティー会場には一つのルールがある。会場にあるものを大切なものと思ってはいけない。悪魔が欲しがるから。僕はパーティー会場で祈りのことばを唱和する妻子を見つける。僕は彼女たちを連れ戻しに来たのだ。僕は祈りの列に加わり、妻子を無視し、少年の夢の崩壊させようと念じる。ぐにゃりぐにゃりと世界が歪み、悪魔たちが獲物を狙って現れはじめる。夢の主たる少年のもとに悪魔を誘導しようと試みるうちに目覚めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る