370
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君達は
途端にマリアの顔が青ざめた。
「そ、そんな貴重な物を受け取る事はできません! 見合ったお返しなど、私達にはとても無理です‥‥」
だが子供達にじゃれつかれながら、スターアローが声をかけた。
「フォアマの爺さんがそれを欲しがっている。あんたから渡せば借金をチャラにしてもらって、なおお釣りがくるさ」
「ですから、そんな事をしていただく義理は‥‥」
あくまで断ろうとするマリア。
しかしスターアローは‥‥
「ないよな。でもまぁそんな事、この子達からあんたを取り上げてまでって話でもねぇよ」
そう言いながら子供の一人を首の上に乗せた。幼い男の子ははしゃぎながらマリアに手を振る。
花を持ったまま、マリアは何も言い返せなくなった。
しかしその時。教会の入り口扉が突然開く。その向こうにいるのは‥‥部下達を引き連れたフォアマ!
彼は驚き叫んだ。
「こりゃどうなってる? あんたがこの教会に何度か顔を出してるっていうんで、まさかと思って見に来たら‥‥!」
「どのまさかかは知らないが、
スターアローが訊くと、フォアマは事態を察して苦々し気に呟いた。
「ずいぶんとまぁ‥‥お節介が好きなお方だったんだな」
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076671616849
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