215

(この項目は225番から来る。他の項目から来たならば元の項目へ戻れ)


・【フラグNo.12】に「50」を記入せよ。


「それと一つ謝っておくわ。あなたの力を信じなくてごめんなさい。これほどだとわかっていたら、自分で来たりしなかったかも。大臣の見込みはきっと正しかったのね」

 ミナがそう言って詫びる。


「大臣て‥‥君はグラド国の王城の関係者なのか?」

 スターアローが訊くと、ミナは頷き、少しバツが悪そうに、少し悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「私の本名はミナーヴァ。現王の娘よ。王位継承者の王子二人は私の兄ってわけ」


 驚く君とスターアロー。

「マジかよ‥‥王家の詐称は大概の国だと死罪だぜ?」

「あら、それなら信じてもらわなくて結構ですけど」

 疑うスターアローに、ミナ‥‥ミナーヴァ姫はかるく頬を膨らませた。


 君はここまでの道中でグラド国王子達の家臣が争っていた事を思い出す。

 それをミナーヴァに伝えてみると、ミナーヴァはかぶりをふった。

「お互いの足をひっぱっていたでしょう? 昔からそうなのよ、兄さん達は。双子なのに仲が悪くて、自分の失敗よりも相手の成功の方が怖いの。それでいつもいがみあい。そんなだから父だってどっちも後継者に選べないでいるのにね」

 そして大きな溜息一つ。

「長年そんなだから、二人とも意地になっている所もあるのかも。だからどっちも頼りたくないのよね、私は」

 そして君達をその大きな瞳で見つめる。

「期待していいわよね? あなた達に」


 君は頷いた。

 スターアローも張り切った声をあげる。

「決まったな。命華草ライフグラスをなんとしても持って帰るぜ。二人の兄さんが軍を動かしてもできなかった事を、俺達がな」


 ミナーヴァが笑顔で頷く。

「ありがとう。あなた達に会えただけでも、ここに来て良かったと思えるわ」


・君(主人公)が男性なら――

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076616647219


・君(主人公)が女性なら――

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093076616680043

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る