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 狭く細い道の多い街中を、貰った地図の通りに進む。やがて大きな邸宅の門についた。

 門の前には荒くれの用心棒が二人、見張りに立っている。彼らは君達をギロリと睨んだ。

「何の用だ?」


 彼らに用件を告げる。

 二人は顔を見合わせたが、すぐに片方が邸宅の中へ入って行った。



 やがて君達は中に通される。

 君がスターアローと共にいる事を望んだので、自治会長のフォアマは庭にある池のほとりで、周囲に部下を立たせ、鯉にエサをやりながら待っていた。


 着流しに身を包んだ老人だが、背筋はまだ真っすぐのびている。禿頭に髭面の厳めしい顔には、深い皺が刻まれていた。

 彼は鋭い目を君達に向ける。

(挿絵)

https://kakuyomu.jp/users/matutomoken/news/16818093077630778486


「歳はとりたくねぇもんだ。どうしても体にガタがきちまう。手をひけねぇヤマを抱えていようとな。若返りの薬とやらがあるなら、この手にしてみたいもんだ」

 彼の視線は君達を値踏みしているのを隠そうともしていない。

命華草ライフグラスの事なら聞いてるし、ウチの者に取りに行かせてもいる。だがまだ芳しい報告は来ねぇ。そこをアンタ方が手助けしてくださるんなら、ぜひともお願いしたい所ではある」


 老人は街の方を指さした。

「お宝をとってきてくれたなら‥‥この街にいくつか持っている物件がある。空き家とか商店とかな。それを一つ譲ろうじゃねぇか。何の商売するにしても多少の援助はするぜ」


「この街で暮らせって事かい」

 スターアローが言うと、老人は小さく首を横にふる。

「なに、定住する気がないなら同じぐらいの金額を出す」


 なるほど‥‥一財産にはなる。


 彼を取引相手に選ぶなら――

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075673136025


 気が進まないなら破談にする事もできる。

https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075655676103

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