41
狭く細い道の多い街中を、貰った地図の通りに進む。やがて大きな邸宅の門についた。
門の前には荒くれの用心棒が二人、見張りに立っている。彼らは君達をギロリと睨んだ。
「何の用だ?」
彼らに用件を告げる。
二人は顔を見合わせたが、すぐに片方が邸宅の中へ入って行った。
やがて君達は中に通される。
君がスターアローと共にいる事を望んだので、自治会長のフォアマは庭にある池のほとりで、周囲に部下を立たせ、鯉にエサをやりながら待っていた。
着流しに身を包んだ老人だが、背筋はまだ真っすぐのびている。禿頭に髭面の厳めしい顔には、深い皺が刻まれていた。
彼は鋭い目を君達に向ける。
(挿絵)
https://kakuyomu.jp/users/matutomoken/news/16818093077630778486
「歳はとりたくねぇもんだ。どうしても体にガタがきちまう。手をひけねぇヤマを抱えていようとな。若返りの薬とやらがあるなら、この手にしてみたいもんだ」
彼の視線は君達を値踏みしているのを隠そうともしていない。
「
老人は街の方を指さした。
「お宝をとってきてくれたなら‥‥この街にいくつか持っている物件がある。空き家とか商店とかな。それを一つ譲ろうじゃねぇか。何の商売するにしても多少の援助はするぜ」
「この街で暮らせって事かい」
スターアローが言うと、老人は小さく首を横にふる。
「なに、定住する気がないなら同じぐらいの金額を出す」
なるほど‥‥一財産にはなる。
彼を取引相手に選ぶなら――
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075673136025
気が進まないなら破談にする事もできる。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075655676103
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます