27
・金貨を2枚減らすこと。
君が代金を払うと、受付の魔術師は備え付けの水晶玉に何やら呪文を唱えた。
これで一晩、君達だけが入る事のできる部屋を一つ確保したという。
部屋が12階にあると言われた時は正直困ったが、階段の他にもテレポーターがあるし、なんなら外から‥‥つまり空からも入る事ができるという事だ。
食事は部屋に直接持ってきてくれた。
皿に穀物を固めた棒が四本乗っているのが「料理」だったが‥‥。
この宿屋に泊まるのが2回目以降なら、君は何の問題もなく翌朝を迎える事ができる。
・君と
そして再びスターアローに跨り街へ出よ。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075656717583
この宿屋に泊まるのが初めてなら、君はスターアローとともに食事をとる。
「この棒、栄養はあるんだろうが‥‥この街の魔術師達はこれ齧りながら魔法の本を読んでいるというわけか?」
スターアローが棒を噛み砕きながら呆れている。
それに頷きながら、君はふと、隣の部屋の声が微かに聞こえる事に気付いた。変な所で安普請な宿屋だ。
だが聞こえる話の中に樹海の事があるらしい。それに気づき、君は耳をすます。
「それはヒトジゴクだな。植物の魔物の中でもかなり厄介なシロモノだ。見た目で怪しいとわかるだろう。近づくのはお勧めしない」
声の主は誰かと話しているかのようだが、声は一人分だ。魔術で遠くの人と話しているのだろうか?
「何せ迷惑な物だから、退治すれば喜ばれるだろうがな。我ら魔術師なら炎の魔術を根気よく使えば安全に焼き払う事ができる。依頼するなら私が請けてもいいが‥‥」
やがてその声も消え、静かになる。おそらく眠ったのだろう。
君も休む事にする。
ベッドの寝心地はあまり良くなかった。枕がまるで本のように固いのだ。
・君と
君はスターアローとともに再び街へ出る。
https://kakuyomu.jp/works/16818093075655425577/episodes/16818093075656717583
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