#06 幼児の心が分からない②

そんで、この問題を何が厄介にさせてるかって、『あの音』シリーズの中で『前奏』だけが、完全オリジナル創作物だからである。 


『あの音』は作者の猫丸の中学時代の出来事を基にしており、登場人物のほとんどが実在する人物をモデルにしている。


だが、実は前奏の主人公・『カナちゃん』はモデルの人物がいない、完全なるオリジナルキャラなのだ。


というより、まず前奏での中学生と幼児のやりとり、あれは完全に作り話だ。


一応、本編の主人公・花音のモデルとなったのは作者本人なのだが、作者は七歳の頃、八歳上の中学生とあんなやり取りはしていないし、なんなら吹奏楽部に入った動機も全く違う(音楽が好きで、楽器を吹きたいと考えていたのは本当だが)。


元々『いじめられっ子が吹奏楽部に入って成長する物語』をベースに考えており、せっかくだから主人公の恩師的な存在(吹奏楽の道に進むきっかけを与えた人物)を作りたいと考え、誕生したのが『カナちゃん』である。


だから、作者自身がもしこの幼児と同じ体験をしていたのなら、堂々と胸を張れるのだが、そうではないため、こんなに悩んでいるのである。


で、なぜ作者は今になってこんなにうだうだ悩んでいるかというと、実はこの度、とある出版社の新人賞に応募しようと考えているのである。


で、その最終締切が、今から約一週間後なのである。


もちろん『あの音』を応募して、『前奏』から『第一曲』の最後までを一つの物語として応募しようと考えている。


とはいえ、総文字数が規定よりも少しだけオーバーしてしまっていたので、今は色々改変中である。


だから、『前奏』の内容を修正するなら、今のうちなのである(でもなんか間に合わない気も…)



ていうことなので、作者の修正案としては、


・中学生(カナちゃん)の父親は、幼稚園経営者

 ↓ 

・カナちゃんの父親が通ってる幼稚園に幼児(花音)が通ってた

 ↓

・カナちゃん(中1)が一人で遊んでる花音(五歳くらい)を見かけて、声をかけた

 ↓

・カナちゃんと花音が仲良くなる

 ↓

・カナちゃんが花音を定期演奏会に誘う(招待する)

 ↓

・定演を観に来た花音が会場の裏で、休憩中のカナちゃんに会いに行く。

 ↓

・例のあのやり取り


みたいな感じで改変しようかと考えてみた。


だがしかし、作者は改変についてはかなり深く葛藤している。


なにせ、『前奏』はカクヨム上で何人もの読者さんに読んで頂き、さらにはフォローやコメントをくれる方もいた。


今さら大幅にストーリーの設定を変えてしまうと、読者さんを混乱させてしまう気がするのだ。


応援してくださる読者さんのことを思うと、今のままで通したほうがいいのではないかと思う。


まぁ、作者自身としては、『あの音』を読んでくださった読者様が、カナちゃんと花音の関係性に『エモい』とか『素敵』とか感じてもらえたら、もう後は何でもいいやみたいな所があるので…


後は応募して、その出版社の編集者(審査員?)にどう思われるか次第である。


(編集者さんに『この話ぜんっぜん現実味がないね』とか思われたら…)







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