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飲み会はあこが音頭を取って始まった。
場所は部署ごとに固まってしまい、彼女は遠かった。
最後まで席替えはなかった。
飲み会の主導は徐々に先輩たちに移り、そのターゲットは、かの新人君だった。
俺の出る幕はなかった。話をすることさえできなかった。
両隣のサブローと成島、前の森山さん、その隣のあこと結局、5人だけの飲み会みたいになった。
ある程度は予期していたけど、こう露骨な結果になるとは。
サブローに嗤われた。
どうすることも出来ないよ。
むしゃくしゃして飲みすぎた。
森山さんは酒が入ると陽気になりよくしゃべった。
まさか森山さんの相手をする飲み会になるとは。
うまくいかないものだ。
先輩たちは二次会に行こうと威勢がいい。
俺たちは辞退した。
森山さんは行く気満々だったが。
森山さんが心配だとサブローが言って引き留めた。
4人で帰り、ちょっと酔いを覚ましましょうとあこが心配して
カフェに寄った。
カフェでも森山さんはよくしゃべった。
何か溜まっていたのだろうか。
普段はしゃべらない青田のことまでしゃべりだす。
「青田さんはどうしていつもああなのでしょうか。」
ああ、困った子だ。
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