14
結局その日はヨシミさんは来なくてヨシミさんとの進展はなかった。
その代わり残りの三人とは話ができた。
ボスも気になるが、やはりヨシミさんだ。
後の三人はちょっと違うな。
次回は来るだろうか。
英語の発言はしなかった。
英語の上達の方も進展なしか。
せっかく来るんだったらちょっとは発言してみるか。
次回の課題は、SDGsだった。今どきの話題だ。
やっぱり面倒だな。
それでも時間を持て余すとネットで調べたりした。
「青田はSDGsについてはどう思う?」
眉間に皺を寄せている。
「難しいか?」
「私たちに出来ることは日々の生活で出来ることしかありませんが。」
「ほほう。じゃあやっても意味がないってことか。」
「そうではありません。個人としては小さなことしか出来ませんがそのことが積み重さなれば大きな成果になることがあります。
行政や大企業にまかっせきりではだめだと思います。」
「なんだ論文でも書いたのか。」
「すみません。この間読んだ記事に啓発されました。」
啓発かあ。しゃれたこと言うな。
俺の代わりに青田に発言してもらうか。
「それ英語でしゃべれるか?」
「英語はしゃべれません。」
隣で聞いていた新人君がくすっと反応した。
青田は気分を害したようだ。
「ごめん、ごめん仕事の邪魔をしちゃったな。」
新人君も青田のことはもう理解していて口では言わないが、時々さっきのようなリアクションをする。
青田もそういうことには慣れているはずだが、後輩からされるとさすがの青田も気を悪くするみたいだ。
だからなるべくそうしないようにしているが、時々からかいたくなってしまう。
そしてあとでサブローに怒られる。
今日はテレワークで居ないが。
でもさっきのはからかったという程でもない。
ごめんよ青田。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます