第2話 命を賭けて飯を食べて行くということ

私は今4層にいる、これまでは全てゴブリンとかホーンラビットなどだったが、ここからは少し難易度が上がる、具体的には此処からはホブゴブリンやコボルトなどが出る、ホブゴブリンは1~5のチームでやってくるだけだから、対処はできるけど、コボルトは4~8のチームで連携を取ってくる。これが厄介で、初心者は此処で少し苦戦するらしい、私は此処にくるまでに3LVあがって今は4LVだ、あと1LVで今日の目標に届くがもう少し狩ってもいいかもしれない、ただ、一気にレベルを上げすぎたらいけないらしい。なんでも、一気にレベルを上げすぎると、ダンジョン酔いという症状に陥って、MPを多く消費したりとか、体力がいつもより低いとかみたいな感じに自分の体が急激な成長に耐えられなくなって拒否反応を起こすとかなんとか、これの対処法として、『症状が消えるまでレベル上げをしない』や『ダンジョン内の空間でその体になれるためにレベル上げ以外の方法で体力や、技術を上げる』のような方法があるがいずれも時間がかかってしまうらしい、曰くダンジョン酔いをした人は個人差にもよるが最低一週間は酔いが続くようだ、今高レベルで安定して多く稼げて居ない現状だとダンジョン酔いというものが1番の壁のように思える、個人としては1時間に一度休憩を取るようにしている、流石に命を取り合うような空間で自分の家にいる時のような感じに休憩することはできないのでお茶を飲んだり、10分ほど座ったりするぐらいだが、それでも緊張感が和らいで精神的にも安定してる。


だけど、ダンジョンにはセーフティーゾーンというものがあり一定の階層にいくとそのセーフティーゾーンになっている、例を挙げるとするならば、15層、25層、35層までである。なぜそれしかないかと言うと、現在日本全てのダンジョンの身長が50層で止まって居て、40層を超えることもかなり困難であるからである、そして40層から50層までの間にセーフティーゾーンは確認されてないから、最低でも50層以上にセーフティーゾーンがあると考えられている。


っと、そんなところで5層へのゲートが見えて来た、ゲートは黒い渦と赤い渦が2つ設置されてある。私は迷いなく黒い渦の中に飛び込んだ、


「ここが5層かー、」


5層雰囲気を簡潔に答えるとするならばフォレスト、森林だ、辺り一面が1m以上の横幅をもつ巨大な木に覆われている、ここの層で1番気をつけなければいけないことは、ぐちゃぐちゃな地形である、ある程度わかりやすように6層までの道標が置いてあるが、それ以外は完全に獣道である。いやまぁフォレストベアーやフォレストウルフのような獣もでるけど、此処で1番注意しなければいけないのは獣達で特にフォレストウルフ、フォレストベアーそしてマンドラゴラである。マンドラゴラというのは引っこ抜くと凄い勢いで叫び散らかすアレである、マンドラゴラは薬として重宝するらしく、ギルドで1株5000円と言う大金で売れる、しかもそこらじゅうに大量に生えているので物凄く金策としての効率が良い、ただ確定で鼓膜が破れると言う点を除いて。特殊スキルで感覚遮断を持っている人には良いかもしれない。まぁ私は持って居ないからなんとも言えないけど


っと、フォレストベアーか、私が歩いているとフォレストベアーが二体やってきた体長は3m弱ヒグマよりは全然でかい、探索者の定石としてフォレストベアーやその他の熊に遭った場合はまず首を狙って切り落とせと言うのがある、まぁJOBを持っている探索者からすると紙装甲同然なので出会い頭に殺すらしい、私はJOBを持ってないのでそのまま鎖鎌をブンブンと回しながら投擲してダメージを稼いでいく、フォレストベアーの一体が攻撃されてもう一体が怒って突進して方が咄嗟に巨木のある方に避けるとフォレストベアーがそのまま巨木に衝突、かなりのダメージを負って居た、私は空かさずフォレストベアーの首に鎖鎌を引っ掛け、切断する。もう一体のフォレストベアーにも鎖鎌を投げつけて、鎖鎌を首に刺した、


「ふぅ、解体しないと、鎖鎌だと形状的に魔石を貫通して砕くことできないから、いちいちナイフで回収しないといけないのがめんどくさいかな、死体は持って帰れないし放置で、商人のサブJOBが欲しくなるなー」


とまだまだ先のことを考える、フォレストベアーの魔石は一つ600円なので積極的に狩っていきたい。




「よし、レベル上がった、」


私はあれから1時間、フォレストベアーをずっと狩っていた、その成果として今持っているフォレストベアーの魔石の数が28個である。1時間にしてはかなり効率的に倒せたと思う、その間フォレストウルフの群れと遭遇したがステータスてきに勝てないと判断したので特殊スキルを用いて殲滅した、私は探索者始めの日に一気に6LVまで上げた、パワーレベリングとも言える行為を行ったのだ、体にかなり負担がかかってると思う。だから今日のうちは魔石を換金して明日は一日休憩がてら一人暮らしに足りないものを買っておこうと思う。



「んーー、よし!一層着いた!」


私は一層から出るための階段を登っていった。


「顔認証中………適合、柊夏目様の探索者証を返却します。」


私は機械から探索者証を受け取ってそのまま受付にいく、


「すいません、換金したいんですが大丈夫ですか?」


「はい、大丈夫ですよ、」


私はリュックサックに入っている魔石を全て出した。


「はい、えーと、ゴブリンの魔石が53個、ボブゴブリンの魔石が32個、コボルトの魔石が16個、フォレストベアーの魔石が28個、フォレストウルフの魔石が8個、これで全てですね、ではこちらの換金額は3万2015円ですね、今日は随分と潜られたようなので沢山お休みください。」


私は約3万円を受け取って、帰路に着くことにした、


「18歳になって引っ越したばっかだから、ドラム式洗濯機とか、布団乾燥機とか、冷蔵庫とかVRとか色々買い揃えないと、幸い親からの仕送りあるから明日で一気に揃えられるかな?」



「ただいま、」


家に着くとすぐさま来ている服を全て脱いで、床に何もない部屋の床の上で意識を落とした。

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