第28話 それをどうするの?

 3人売って、6人? 買ってしまった。

 集落に帰ってくれるなら、ドロン、シロロ、ヒトコは開放すれば良いが、コボルト3匹をどうしよう?


 考えているとエレンさんが言って来た。

「モコちゃん、そんなに魔物奴隷買っても、創造神様の加護簡単には授から無いでしょ? どうする気?」


「どうしよう? エレンさん、何か良い考え有ります?」

「モコちゃん、予想通り無計画の衝動買いだったのね」


 エレンさんが呆れた様に言った途端、エレンさんも含めた全員、白い空間に立っていた。


「面白いので、ずっとモコモコを見て居った! 儂の加護は大安売り出来んが、簡易人化スキル位は授けるぞ! それに剣技LV1も6人に授ける! ……おう! エレン! 創造神のお気に入りモコモコをよく今まで助けてくれた! 礼に加護を授ける! これで24時間闘えるぞ!」


 アロハシャツの兄ちゃん、一方的に喋って気付けば私達奴隷商の前に立っていた。


「モコちゃん? あの変な人が創造神様?」

「そうだよ! エレンさん良かったね! 創造神様の加護が貰えて」


「モコ様? 何が起こったので有りますか?」

「ドロン、シロロ、ヒトコ、今のお方が創造神様で、私の従者になったお前達に創造神様が人に化ける『人化』と、戦う為の『剣技』を授けて下さった!」


「大酋長様? 僕達は?」

「コボルト、お前達の名は?」

「コボです」

「コルです」

「ルトです」

「お前達も、私の従者になった! 創造神様が『人化』と『剣技』を授けてくれて居る!」



 簡易人化は簡易だけ有って、身長180㎝のドロンは180㎝の人間に、身長100㎝のシロロは100㎝の人間に、身長100㎝のヒトコは100㎝の人間に人化した。

 身長130㎝のコボルト達は、130㎝の人間に人化した。


 創造神の加護が無く補正の効かないドロン達には、元の身長そのままの人化の方が問題無く自由に使えるだろう。


 裸で歩かせる訳に行かないので、元に戻らせてギルドに向かった。


 ギルド二階で、全員人化させ冒険者の服と短剣、ドロンには長剣を購入して冒険者登録した。


 ギルドタグ発行前に、又々ギルマスに呼ばれ、部屋に全員で入った。

「創造神様から、この者達は剣技スキルを授かったと聞いた、スキル持ちは審査不要、Fランクタグを発行する」


 とか言って、審査で負けて恥をかかない為でしょ!


 私は考えが顔に出る素直な性格だね、ギロリとギルマスに睨まれた。

 銀貨2枚、6人分で金貨1枚と銀貨2枚取られたが、全員Fランクタグが発行された。



 私を入れてモコモコパーティーは10人になってしまった。

 樹海のリザードにケトシ、ケトルそれにコボルトなどの小魔物は、私の大酋長の威光が効き、人間の驚異で無くなった。



 ◈ ◈ ◈


  次回新章闇ギルドのサロマ編です。

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