第9話 裁斗の魔術
「裁斗。初手から全力で行くぞ。」
「ああ。かかってこい。」
空舞裁斗。固有魔術、空間操作。空間を操り、異空間を生み出す能力。
自分ごと空間を切られたら詰みだ。敵対する方法は、その斬撃を止めるしかないが、とあるアニメのように、「俺のいる空間」を切られたらおしまいだ。空間操作は
自分が生み出した斬撃を飛ばすことができるから、主に斬撃に気を付ければ大丈夫なはずだ。
「じゃあ、始めるよ。よーい、はじめ!」
「連空斬」「アイスウォール、ライトシールド」
「連空斬、改!」
「グッ!」勢いに押し負けそうだ。まずい。何としても一撃は入れたいな。仕方ない。氷の壁と光の守りで一時的に完全防御の城を作る。
「アイスキャッスル、オーロラシールド。」
「氷の城と最高レベルの守りか。いくら何でも固めすぎじゃね?こんなの俺の斬撃通らないだろ。」
「とか言ってるが、普通に空間ごと切ってくるだろうが。」
余裕かましてる場合じゃない。ここは数で押し切ろう。
「オーバーショット、アイス・スピア。ダブル・ボンスレイズ!」
「この数は……空斬、開城」
「全部、吸い込まれるか。なら……吸い込まれない威力の一撃を当ててやる!
アイス・グングニル!天照之回斬撃!」
「なっ!」魔法が直撃するとともに、轟音が響いた。さすがに威力が高すぎたか?
「煙いな。げほっ、ゴホッ、あ~死ぬかと思った。危なかったぁ~。」
「やっぱり効いていないな。当たったように見せかけて、全部吸収し、壁にぶつかるときのクッションにしやがった。お前やっぱ怖えわ。」
「いやいや、それは俺のセリフだわ。普通に光の最高位魔術を打ってくるな。神格魔術を防ぐのは俺にもかなり厳しかったんだから。」
「まだ終わってないしな。行くぞ!」「ああ、来い!」
遠距離はすべて流される。だったら流されるとか関係ない物理がいい。
「スキル発動、短剣術S‼」「スキル発動!刀剣術!」
裁斗もスキルを持ってたか。あいつの部屋に飾ってあった刀。神宝の刀だ。
「アイス・ナイフ!氷解斬!」
「黒霧刀術、黒霞!」
短剣と刀なら、短剣のほうがリーチが短い分、力を加えられる!さらに氷魔法を追い打ちする!
「アイスナイフ・アタック!」
「吸い込め!空間開放!」
これはまずい。フツーにまずい。こいつが空間を開放した。ここでの勝ち目は、ほぼない。だが、俺にもだ足搔けることがある。
「裁斗。手加減しないって俺言ったからな?」
「ああ。わかってるさ。」
「ならいい。覚悟しろ。」
「は?」
「詠唱発動。蒼き世界氷の世界色は混ざりて黒となり、光混ざりて導とす。
神の器の名において、許されざるは仇の技。今こそ開け。神への扉。
水光神の名において、与えるべきは神の技。今こそ落とせ。不落の城を。
複合魔術解放 二神之怒 水光之舞 」
「空間行使。空の神饒速日命よ我が空間の名において、相手の術を排除せよ。
空舞之光 斬切之章」
3つの神の力がぶつかり合い、一つの神対二つの神。威力ともに押し負けそうになった俺は、魔力練度を最大まで引き上げ、ごり押した。その結果、「そこまで!
勝者、神田湊‼」今まで並ぶことすら許されなかった宿敵に、勝つことができたのだ。
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