第11話 おまけ〜ミアの心配〜

記憶が戻って両親を見た時、凄く驚いた。

ストーリー通りに行くと、勇者様とくっつくはずのせいじょサマが賢者とくっついたので、驚きを隠せなかったのだ。


そして、私のせいでせいじょサマの幸せを奪ってしまったのかなと不安になったのは一瞬だった。


両親は未だにラブラブで毎日見せつけられていることを思い出したからだ。


あのラブラブっぷりで演技はありえない。


なので、私はお母さんにお父さんとの馴れ初めを聞いてみることにした。


母は照れながら楽しそうに話してくれた。


「もしかしたら、一目惚れかもしれないのよ〜...気づいたら好きになっててね。お父さんは私よりミアって弟子にかかりきりで多分ね最初はそれがちょっと面白くなかったの。それで、ミアの世話をするようになったんだけど、ミアったら本当に素直で頭もいいし、可愛い子でね。懐かれちゃって猫可愛がりしてたわ。で、私たちを庇ってミアが亡くなってしまったの。この話は、また今度ね。それで、そこからは悪魔アスタロト公爵を殺すのに必死で恋とか忘れてたのよ。全部終わったあと、ミロが一緒にミアの墓に行かないかって誘ってくれてね。直ぐに向かいたかったけど、王都で色々処理しないことが沢山沢山あってね...終わったら1年なんてあっという間にすぎてたの。それで、次に会ったらミアの墓参りの話をしようとしてたら、数日後にミロが私の部屋を訪ねてきて、先にミアの墓参りについて言ってくれたの。私達はそれからすぐ休みを取ってミアの墓まいりに行ったの。目立たないように街や村にはあまりよらずに二人でいる間に恋心を思い出したのよ〜!二人旅は最高に楽しくて穏やかでドキドキしたわ〜。それでミアの墓を見た時にどうしてもここにミアの魂を一人にしたくないって思って、この土地を貰うことを決意したの。ミロも一緒にいてくれたら嬉しいなって思って誘ったらあっさりOKしてくれてそこからはもう、イチャイチャしながら王都に帰って土地分捕って王様に私達は結婚しますって報告してって感じよ〜」


私はマシンガントークしながら照れているおかあさんの様子に自分の心配が無意味なものだったことに安堵した。


まぁ、ここはゲームに似た世界って解釈が一番正しいのかもしれない。


それか、アスタロトが見た未来をゲームにしたのかも。

そうだったら、おもしろいなーと思った。


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