新東京逃走記
夢の続き
第1話 新東京市
ピピピ、ピピピ、
「うーん……うるさい……ん?」
流れるアラームを消して時間を確認する。
時間は8時15分と表示されている
「やっば!寝坊してもうた!」
急いでベットから飛び起き、準備する
俺の名前は『
高校一年生
「
「はい、本日の天気は晴れのち雨、18:00から喫茶スワンでバイトがあります。あとメッセージが1件届いています。確認しますか?」
「メッセージ?誰からだよ?」
「差出人は『00059ドコドコワーイ』です。どこから送られたかは特定不可でした。読み上げますか?」
「ここ出たら頼む、てかなんだよその名前」
「了解しました。」
「父さん、母さん、行ってきます」
そう言って窓から飛び出る。隣のビルの突起を伝って上に登って屋上に出る
「6月14日金曜日の天気は、、、、」
青空の下に沢山のビルが建ち並ぶ、見上げると飛行船が飛んでいて側面のモニターで今日の天気をアナウンサーがお知らせしている
ここは新東京市
数年前に起こった大地震の後に旧神奈川に作られた旧東京都の機能を持った都市である
「急がないと」
俺は学校へ走り出した
普通の人と違って屋上を走るそして隣のビルの屋上に飛び移る。何故かここら辺はそうやって走れるようになっている
おかげで人混みの中を歩かなくてすむ
「NAVI、さっきのメッセージを……ってアレ付けてないじゃん」
一度立ち止まってバックの中からアレを探す
「あれ、どこいった?……うーん、この」
探すこと数秒「あった!」
と呟いたと同時に肩を叩かれた
「ちょっと君、ここで何をしているのな?その制服、私立新京学園のやつだね。」
振り返って見るとそこには黒い服とサングラスをした人が立っていた
「ここは君の様な学生がいる所じゃないよ。さぁ、一緒に下に降りよう」
そう言ってその人は俺の手を引いて下へ降りていく
「遅刻しそうだったのかい?」
「はい」
とかそんな会話もしながら下へ降ろされた
「このままだと遅刻しちゃうよね私が送っていこうか?少しくらい遅れても私が話をすれば、何も言われないようにもできるし」
そう言われたのでお言葉に甘えて送って貰うことにした
車に乗りこみ、走り出すとおじさんが口を開いた
「君、いくら運動に自信があってもあんな事してはいけないよ。君に何かあったら、親御さんが悲しむから。ちなみに親御さんに教えているのかい?」
「両親はいません、あの災害の時に……」
「それは、すまないな。」
「いえ、そんな気にしてないです」
「いや、謝らせてくれ。本当に申し訳ない。」
そこから特に会話もせずに目的地に着いた
既に一限目が始まっているが、直接教室には行かずに一度職員室におじさんと行った
「失礼、治安局長の
『
「治安局の局長さんがなぜここに?」
「彼の事でお話をと思いまして、、、」
先生方が困惑しいる
俺はとりあえず教室に行くように言わたので素直に従って教室へ向かう
その後遅刻の事はお咎めなしとなった
………………
お昼休み、昼食を買って食べていると
「よう、寝坊助さん。今日は間に合わなかったようだね」
「うっせーわ。いつもだったら間に合ってたっての。てか人のこと言えないだろ。与一」
クラスメイトの『
与一とは遅刻仲間?みたいな感じだ
与一の方が家が近いはずなのに俺より遅刻してい回数が多い気がする
今日だって俺より遅れて来ていた
「そういえば昨日メッセージが届いてたんだっけ」
「おっ、なんて書いてあったんだよ」
「まだ見てねぇよ。NAVI、メッセージを表示して」
「にしても便利だよなソレ、柊はNAVIだっけ?」
「そうだな。あの災害以前はスマホ?ってやつがコイツと一緒の立場にいたんだってね」
「スマホってあの四角いやつだろ?全然想像出来ねぇな」
「コレも日本の底力ってやつだな」
8年前に起こった『東京大地震』で日本の技術力、経済や政治機関などが大きなダメージを受け世界各国が日本の終幕と思われていたしかし、日本はそこから凄まじいほどの成長を遂げた、科学力、技術力、経済力も以前よりも進化した
SSD【Super support device】
コイツもその時の産物
耳にかけて使うもので液晶などを通さなくても情報が表示できる
連絡も地図もゲームも全てコレで解決出来る
そしてSSDには最初に名前を付ける
ちなみに俺は『NAVI』《ナビ》だ
「で?長い説明を挟んだけど早くメッセージの内容教えろよ」
「おまえは何を言っているんだ?」
「あまり寝れてないんだ気にすんなって」
「えっと、、」
[オイル漏れのためピザの配達は21時から]と書かれている
「ピザの配達が21時からってとかいう訳の分からないメッセージだったよ」
「そう、か、、、、まっ、、、まぁオイル漏れなんて運がなかったな、、、あっ自分トイレ行ってくるわ」
そう言って与一は行ってしまった。
…………………………
放課後、与一と一緒にちょっと遊ぼうと誘ったが予定があるとか言って帰ってしまった
バイトの時間までどうやって暇を潰そうと歩きながら考えていたら
「おーい、柊少年〜」
と車が俺の横に停まって窓が開く
「あー!朝のおっさん!」
「おっさんてまだ僕28歳なんだけどね。
どうだい?少し付き合ってくれないか?」
そうして俺は喫茶スワンへ連れてかれた
「少年ここでバイトしてるんだ」
「まぁ、、はい」
「今日も?」
「はい、あります」
「生活出来ているのかい?一人暮らし?」
「一人でもなんとかやってる感じです」
「親がいないのは、寂しいかい?」
「たまにですかね」
「君さ、家に来るかい?僕も一人暮らしで寂しい思いをする時があるんだ」
「いえ、お気持ちだけで十分です、ありがとうございます」
「そうか、、いや、いいんだ僕の我儘だから。
そろそろ君もバイトの時間だろう。僕は帰るよ。あとこれから何か困ったことがあったらいつでも言ってくれ、なるべく力になるから」
そう言って一ノ瀬さんは連絡先を渡してきた
……………………
「お疲れ様でした」
そう言って店を出る
時刻は21:30くらい
外は大雨、傘を持ってきていないので途中で雨宿りしながら帰る
「なんだか騒がしいな」
サイレンの音が鳴り響く
道路にはパトカーが何台も走っている
そんな事は気にせずに俺は家へ向かっていた
家の近くのコンビニで温かい物でも買おうとした時
〔パァン!!!!〕
今までに聞いた事のない音が聞こえた
急いで外に出ると上から何かが落ちてきた
拾い上げてみると、四角い変なチップみたいな物だった
「NAVI、コイツの分析頼めるか?」
「はい、分析を開始します。……………………分析完了。コレはデータチップだと推測します。」
「なんでそんな物が上から降ってくるんだ?まぁいいか、帰ろ」
拾ったものをポケットにしまって大雨の中家に帰った
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