Digital15.色欲の愚王
「そうかそうか」
変態親父は俺たちの事を見下しながら答える。しかし俺が気になるのはそこじゃない。
先ほど黄金の兵士
アスモデウスって確か七つの大罪の内、色欲を司る悪魔だが元となった神はゾロアスター教のアエーシュマだ。
その神は凶暴と酩酊を司り、悪神として呼ばれている。
アスモデウスと呼ばれた変態親父は白夜を見る。するとヘラヘラとしながら言う。
「ホホゥ……問題児が善人じみた事をするなんてな~」
「んだと……!」
白夜は青筋を立てて怒る。俺は白夜の前に立ってアスモデウスに質問する。
「なぁ、お前は何者なんだ?」
俺の質問に一体の兵士
『貴様、アスモデウス様になんと無礼な――!』
「大丈夫だ、どうせまた負ける運命だからな……」
負ける運命? 一体どういう事だ?
アスモデウスが言う言葉に首を傾げるが、アスモデウスは大声で叫ぶ。
「我が名はアスモデウス!
「あ、
俺はアスモデウスが言った言葉を言って叫ぶ。それに
俺はアスモデウスいった言葉に驚いている間に、イズナさんが苦虫をかみ潰したような表情をして呟く。
『まさかいきなり大ボスがやって来るなんて……!』
俺はイズナさんが呟いた言葉に首を傾げる。
大ボス? もしかしてこの自称
俺は少し考えていると、イザナが耳打ちで話しかける。
「なぁ、これってアイツの言葉で全滅ッテ言う可能性があるよ。いつでも撤退できるようにキーカンを使えるようにして……」
俺は無言でうなずき、こっそりとキーカンを取り出して使えるようにする。
少し空気がピリピリしている中、白夜はアスモデウスに向かって叫ぶ。
「テメェが
俺とイザナは白夜の言葉に引きつってしまい、心の中で叫びまくる。
チョォォォォ!? 何言ってんだ、この状況の中で喧嘩売ったらヤバいの知らないのか!?
俺は即座にキーカンを地面に叩きつけようとするが、一体の兵士
俺は急いでさび鉄のブレードの攻撃を避ける。しかしキーカンを破壊されてしまい、今すぐ撤退できなくなってしまった。
アスモデウスは青筋を立てながら、兵士
「今すぐ俺を侮辱した奴を殺せ!」
『『ハッ!』』
兵士
結局こうなるのかよー! 物凄く頭が痛くなってきたが、今は
俺達は襲い掛かるさび鉄のブレードを倒しまくる。しかし何度倒してもキリがなく、このままじゃジリ貧だ。
さび鉄のブレードの弱点はウィング属性だが俺はともかく、イザナは全体攻撃を持っていないため、一体ずつ倒すしかない。
俺はスパルタルクスの豪斬や懐から空気爆弾を投げまくって倒しまくる。別々の属性を併せ持つのは良いが、アイテムを使えばSP消費も抑えられる。
その代りにアイテム補充しなくちゃいけないけど。
アルフォンスも槍でさび鉄のブレードを倒しまくり、白夜はさび鉄のブレードの剣の部分を奪い取って倒しまくる。
心の影が持っている武器を奪うなんてすごいな……。
少し呆れつつもさび鉄のブレードを倒しまくると、黄金の兵士心の
『貴様ら、ふざけるのも大概にしろ!』
「ふざけているのはお前の主だろ!?」
『貴様……!』
黄金の兵士
あれってどこかで見たような……?
さび鉄のブレードの攻撃を避けながら考えていると、黄金の兵士
『そこまで王をバカにするなら……先ほどの戦いの分を返してやろう!』
黄金の兵士
その姿を見て俺は指しながら叫ぶ。
「お前は……ティラニカル・ブラック・フォックスなのか!?」
俺の言葉に黄金の兵士
『貴様の言う通り、私はティラニカル・ブラック・フォックスだ。先ほど戦っていたのは私の分裂体、あれはレベルが少し下がってしまったが、今のレベルは7だ』
「れ、レベル7!?」
俺は今のレベルを聞いて驚く。さっき戦ったのはレベル5なのに、レベルが二つほど上がっている。
俺とイザナはさび鉄のブレードを倒しまくってレベル5になったけど、それでもレベルが二つ離れているため、厄介極まりない。
俺とイザナとアルフォンスが武器を構えて、攻撃に備える。
するとティラニカル・ブラック・フォックスは口から炎のブレスを吐き出す。
チッ! レベルが上がったから全体攻撃をすることもなったわけだ!
俺は白夜の前に立って、サラマンダーを召喚して炎のブレスに耐える。
「グゥゥゥ!」
俺は熱の痛みに耐えながら白夜を守る。あいつはアルターエゴを召喚出来ない、そのため俺が守らないといけないんだ。
イザナとアルフォンスは炎のブレスを回避しており、特にアルフォンスは頬を少し引きつっている。
アルターエゴにも弱点が存在する。俺はウィング属性、イザナはボルト属性、アルフォンスはヒート属性とアーク属性だ。
アルターエゴを変えれる俺とイザナとは違い、アルフォンスは返れず大ダメージを食らってしまう。
そのため耐性持ちはガード、それ以外は回避を優先する。
ティラニカル・ブラック・フォックスは炎のブレスを止める。
身をもって知ったがあのブレスは複数攻撃の類だ。回避すればダメージを食らわずに済めるものだ。
ティラニカル・ブラック・フォックスは電光石火のように接近してくる。
俺はサラマンダーからスパルタルクスに変えて、反撃の構えをおこなって攻撃に構える。
しかしティラニカル・ブラック・フォックスは俺ではなく、白夜の方にした。
ま、マズイ! 手の甲に傷跡を付けたのと片方の尻尾を落とされた恨みで白夜の方を選んだんだ!
俺は急いで白夜の方に向く。だが時すでに遅し、すでに白夜は突撃を避けれずに俺と共に吹き飛ばされてしまった。
俺は何とか大丈夫だが、白夜の方を見るととんでもない事になっていた。
白夜はさっきの突撃に耐え切れず、大量に血を吐く。
「ゴハァァァ! はぁはぁ……!」
白夜は口元を拭きながら息を荒くする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます