Digital5.この世界の仕組み
ココは地下深くにあるとある部屋。そこにいる白衣の男は先ほどの戦闘映像を見ていた。
それはクロードがアルターエゴ・スパルタルクスを召喚した映像であった。その映像を見ていた少女は白衣の男に質問する。
「博士、これは一体何でありますか?」
白衣の男は声がした方に振り替え、質問に答える。
「これって今見ている映像の事かい? これは監視カメラから見た映像だが、新たなアルターエゴ使いが生まれた瞬間だ。今すぐ
「承知いたしました」
少女はそう言うとどこかへ向かう。白衣の男は映像に向きなおし、クロードを見て独り言を呟く。
「もし彼が私の計画を邪魔する存在なら……かならず潰す必要があるな」
そう呟きながら機材を操作して
▲▽▲▽▲▽
「ウゥ、ここは……」
俺は目をこすりながら起き、周りを観るとベッドの上に寝ていた。
ここはドコだ? 確かマヤ・ザ・ブラックハンドを倒してそのまま倒れる様に寝たはず……?
そう考えていると一人の青年が入って来る。
「あ、もう大丈夫? 一応初めてアルターエゴを召喚したなら無理しないでね」
青年は俺に優しく気遣う。しかし俺は青年の姿を見てあ然とするしかなかった。
外見はイザナと似ている顔つきだ。だがそれよりも超える美形で、白馬の王子様みたいな雰囲気を持ち、黄色が混じったブロンズのショートの上に黒メッシュ、目つきは少しつり目のナイルグリーンであり、身長は185センチくらいありそうなイケメンであった。
俺が陰キャだとすれば、この青年は陽キャの塊だと本能が察し、どう話せばいいかフリーズしていると、また誰かが入って来る。
「おーい、少し様子を見てきたけど大丈夫?」
ひょこッと顔を出した人はイザナだった。
俺はイザナが来て少し安心しながら質問を変える。
「アア、倒れちまったけどそれ以外何ともないぞ」
俺は自分の状態を言いながらベッドに降り、少し肩を回しながら時計を確認する。
時間は朝の卒業式から昼頃になっていた。それまで俺はずっと寝ていたんだな。
そう思いながら聞きたい事を思い出す。
「アッ、そう言えばこの世界はどうなっているんだ? それにさっき戦った化け物は何だよ!?」
俺はさっき起きた事を全て聞いた。イザナとイケメンさんはちょっと苦笑しながら頬を掻いていた。
イケメンさんは少し咳払いをして自己紹介をする。
「コホン。最初に俺の名前は八神イズナ、特殊野外活動部の部長であり、八神イザナの兄だ」
「ファッ!?」
俺はその自己紹介を聞いて思わず叫んでしまう。
いまなんて言ったんだ? えっと兄弟? イザナの? マジでぇぇぇぇ!?
俺は驚きのあまりに絶句したくなるが、イズナさんは少し苦笑いをしながら説明する。
「アッハハ……最初にこの世界は現実じゃない、君が知っている言葉で言えば異世界だ」
「異世界って、あの!?」
俺はイザナさんが言った事に驚く。
異世界ってあれだろ? 最近の小説やラノベによくある定番のあれだろ? 少し異世界に行ってみたいなーって思ったけど、俺達が異世界にいるのはマジ!?
俺はさっきよりも驚いている。そんな時にイザナはイズナさんの言葉を少し言い直す。
「あー、厳密に言えば電子世界ッテ言えばいいよね?」
「う~ん、そうだね」
イズナさんは少し頷くが、俺は「電子世界……」と呟いで考える。
電子世界ッテVRMMOなら理解できるけど、そんなことが可能なのか?
そう思うとイズナさんは扉の方に指しながら言う。
「信じられないなら体育館に向かおう。実際見たほうが早いからね」
俺はその言葉を聞いて体育館に向かう。
しばらく歩いて体育館に着いて中に入る。するとそこはさっきまで空いた穴が、何事もなかったかのように塞がっていた。
さらに
「ウ、嘘だろ……?」
「うそじゃないし、これは全部この世界を作った連中が生成しなおしたんだよ」
「生成しなおした?」
俺はその言葉を聞いて首を傾げる。
いやいや、物や道具ならともかく、人間の命を作り直すなんてそんなのマンガじゃあるまいし。
でも心の影の襲撃や、アルターエゴの発現は現実だとありえない。今見えているのが現実だろう。
そう思っているとイズナさんは「それじゃあ特殊野外活動部に行くよ」と言って別棟の屋上に向かう。
その途中でイズナさんが説明する。
マァ、分かりやすく言うとこうだ。
最初に俺達がいる世界は現実ではなく、電界メディアと呼ばれる電子世界であり、この世界は現実世界と同じ空腹や睡眠を感じる事ができ、空間にウィンドウと呼ばれる物も出せるようになっている。
さっき沈黙のマーヤーの名前が表示したのもウィンドウで、弱点属性などの詳細は予想している属性で告激するか、またはサーチスキルを使って知る方法がある。
そして話はココからだ。さっき襲撃してきたのは
先ほどの
俺はこの世界の真実を聞いて驚いたが、色んな事が起きて少しぐらいなれた。
話を戻すが
俺は世界のすべてを聞いて信じられない。
しかし先ほど死にかけて謎の声のおかげで意識を取り戻したんだ。もしそれがアルターエゴなら受けいるしかないだろう。
そう思っていると話している間に着き、別棟の屋上にある小屋に入る。
小屋の中は高そうな機材と家具が置かれ、壁には様々な武器が掛けていた。
俺が小屋の中を見渡している中、イズナさんが切嗣先生に聞く。
「先生、
「それが中にいる
「そうですか……」
イズナさんはそのことを聞くと、壁に掛けられている鉄の片手剣を取って俺に向ける。
「君の気持ちは尊厳する。だけどこの戦いに挑む覚悟はあるかい?」
イズナさんは目を鋭くしながら質問する。
俺は少し後ずさるが、このまま怯えて生きるのは嫌だと感じて受け取って言う。
「やります。このまま黙ってみるのは性が合いません!」
俺はそう言うとイズナさんは頬を緩んで言う。
「なるほど、明日早く
「ハ、ハイ!」
俺は少し強ばってしまったが、イズナさんの質問を答えて明日に備えて寮にかえって早く寝た。
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