第3話



「お父さん、お父さん、本読んで!」


 私の日課。読み聞かせだ。創造神のお父さんの読み聞かせは不思議で、目の前に世界があるみたいに感じる。というか、触った感触がある。すごいよね!


「あぁ、一回だけな。」


 お父さんの胸は暖かい。すごく、強く守ってくれる感じがする。

 読み聞かせが終わると、お父さんは言った。


「希海。おまえを人間界の幼稚園に預けることにした。」

「幼稚園?なにそれ?」

「そうか、おまえは知らないのか。」


 学校なら知ってるけど、幼稚園ってなんだろう。


「小学校は知っていたよな。その小さい場所みたいな感じだ。あぁ、あまり勉強はしないがな。」

「へぇー」


 よく分からないけど、面白そう。


「まぁ、行ってみればわかる。楽しみにしていろ。」


 すごく、楽しみだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る