第13話 ざまぁ②と教会での騒動

※残酷な描写がありますので苦手な方は※※※の部分を飛ばしてください。



森で襲って来ようとしたのは、俺の復讐相手だった。足首を切り飛ばして、ジムに話を聞いてニックさんを呼び寄せた。


「おう、来たぞ。またこんな感じか。

お前は若いクセに容赦無いな。まあ、冒険者こうでないと生き残れんけどな。それで」


「ニックさんロープかなんか縛るもの持っていませんか。それと、コイツらお尋ね者の様ですから村の衛兵連れて来て欲しいんです。俺じゃ、一応代官の息子なので信用されませんから」


「分かった。ロープは大物の血抜きに使う奴が背負い袋に入っているはずだ、使ってくれ。それじゃ、村に行ってくる」


「お願いします」




※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ニックさんが村に向かって去っていくと俺は、先ず、怪我をしていないクリアスの腕を踏み付け、「アイスニードル」を唱え、掌を地面に縫い付けた。


「うぎゃ~。痛い、痛い」


そして、ジムにも同じ様に、掌を地面に縫い付けて、切断された足を「ハイヒール」で治してやった。

3男のディルウスは失禁していたので「クリーン」を掛けてやり綺麗にして、掌を地面に縫い付けた。

次男と長男が這いずって逃げ出そうとしていたので、次男フォリウスから腕を踏み付け、掌を縫い付けた。

そして長男コンラウスは身体強化をして蹴り飛ばして皆んながいる場所に戻してやった。

そして腕を踏み付け掌を縫い付けた。

それから、ナイフを取り出し右足のヒールで直した部分を削ぐ。


「うぎゃ~。止めて! 痛い! 痛い!」


血止めの薄皮を削いで、脚にマウントして固定し足と足首を繋いで「ハイヒール」と唱えると傷一つない足に戻った。

左足も同じ処置をして直した。

失禁していたが用が無いので放置。


次男はそれを見ていたらしく失禁している。


「本当に勘弁してくれ」


「もう痛いの止めて下さい。本当に止めて下さい」


「うるさい!これをしないと治らないんだ!」


と言ってナイフを取り出し左足首の薄皮を削ぐ。


「ぎゃ~。痛い痛い。ごめんなさい。痛い!」

そして削ぎ終わり、足と足首を繋いて「ハイヒール」と唱えた。

右足も処置を終わらせて3男の所に向かう。

3男は白目をむいて気絶していたが左足首を削ぎだすと拡声して、


「ぎゃ~。痛い。痛いよママ!ママ!助けてよママ〜!」


「うるさい!」


と言って、3男の着ている服を切り裂きそれを丸めて口に突っ込んだ。

そして全ての処置を終わらせた。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


足首を切り落とした全員の処置を終わらせた頃合いでニックさんの声が聞こえてきた。


「お~い。サミュエル!衛兵連れてきたぞ」


「有難うございます」


「村の衛兵をしているエッカイとこっちはウルリッツだ。お尋ね者はコイツらか?」


「俺はF級冒険者のサミュエルです。ニックさんの弟子です。 後はテントに連れ添いのサニーって子がテントで寝ています」


エッカイに自己紹介していると、相方のウルリッツが手配書と棒の形の何かの魔道具を持って1人1人に手配書の確認と棒の魔道具を首筋に充てがっていた。

不思議だったので聞くと、


「あの棒は何をしているのですか」


「あれは魔力を読み取っているのさ。職業授与を受けるとメダルが渡されるだろあの時に個人の魔力波紋を登録されるのさ。魔力波紋はこの掌や指先にあるシワみたいな奴と同じで個人個人波紋の文様が違うんだ。

だからあの機械で読み取って本人かを確認出来るんだ」


「凄い機械ですね」


と喋っていたら、


「全員お尋ね者の5人だ。確認した」


ウルリッツの言葉にエッカイがニックさんに向いて、


「そうか。 こちらの5人は間違いなくお尋ね者だったので、此方で引き取らせて頂く。宜しいか」


ニックさんが、


「構わない。こちらも帰宅途中の事で煩わしい事に時間を使いたくない。そちらで自由に処理してくれ」


「受諾を確認した。ウルリッツ!」


「確認を同意する」


「では、この者たちを引き取る。申し訳ないが一人ずつ掌の魔法を解除してくれないか?」


「わかった。サミュエル」


「はい了解です」


こうしてコンラウスから始まりフォリウス、ディルウス、ジム、クリアスと順に魔法を解除した順に手錠が掛けられ鎖が繋がれた。そして、村へと連行された。

こうして前の持ち主であるサミュエルのざまぁは終了した。


もう見張りは終わらせて、みんな眠った。


日の出と共に目が覚めたので起き出し、朝食の用意をする、


「サニー、ニックさん、起きて朝だよ」


声を掛けると、テントから2人は起き出してきた。


「はいこれ、串焼きとピタパンこれ食べて後で水筒を出しといてね」


そして、2人にクリーンを掛けて自分にも掛ける。テントを畳んでアイテムボックスに仕舞って出して来た水筒に水を補充する。


「どう、出発できますか?」


「問題ない」


「私も大丈夫」


「では、」


手をかざし、半円の「ウィンドウォール」を唱えて、身体強化を使って魔力を循環させ同じ並びで走り出す。

体感で1時間後程でサニーと出会った場所を通り過ぎ、2時間でニックさんと出会った場所を通り過ぎた。そして4時間半でレスデアの手前まで辿り着いた。


「やっぱり早いなぁ。しかも全然疲れてねぇ。俺は風魔法使えるから覚えておく」


「でも、後続が疾走出来ないと引っ張れませんよ」


「まあ、なんか考えて見るよ」


東門の検問を抜けて中央に差し掛かると何やら教会の方角が騒がしい。

教会の方角から来た行商人に声を掛ける。


「すいません。何やら教会の方で騒ぎでもありましたか?」


「何でも、聖女が現れたとかでな、祭壇に獣人族の女の子が現れたそうだ。唯、獣人族は

魔力が多く無いのに聖女はちょっと無理ないかって話だ」


「有難うございます」


「おう。」


それを聞いたサニーが走り出す。

俺とニックさんがそれを追いかける。


「サニー、待って!」


サニーは教会前の階段を駆け上がり教会の玄関の大扉に集まっている群衆の頭上を飛び越えて教会に入っていく。

俺とニックさんは群衆をかき分けかき分け中に入った。

すると礼拝堂の奥の上段にある祭壇の上にお姉ちゃんが横になっていた。

サニーはそれを見つけて走り出し祭壇前まで行って、


「お姉ちゃん!」


と声を掛けた。

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