賢者の与太話

インディアンはインドに住んでいない

コロンブスがアメリカ大陸を発見したと習った。

紅顔の美少年で優等生で眉目秀麗で素直な私はそう信じた。

ずっとそう思っていた。

健やかに成長して色々な本を読み、様々な情報を知るとおかしいと思い始めた。

コロンブスはアメリカ大陸に到着した事を知らなかった。

だからカリブ海の島々を西インド諸島と名付けた。

ネイティブアメリカンをインディアン（インド人）と言った。

発見をしたことも間違っていたことも知らないまま死んでいった。

その後のヨーロッパ人達が、ここは自分達が知らなかった大陸だと知った。

でも、西インド諸島もインディアンもそのまま。

新大陸発見だと言っている。

では、ネイティブアメリカンも発見されたのか。

彼らはもっとずっと前に大陸に渡り住んでいた。

彼らが発見者じゃないのか。

キリスト教徒のヨーロッパ人としての発見だろう。

彼らがそう言うのは仕方がない事だが、極東の黄色人種がそれを得々と教えるのはおかしくないか。

ずっとそう思っていた。

時は流れ、賢かった私（今は中の下）が知らないうちに歴史が変わっていた。

コロンブスはアメリカ大陸を発見していない、ヨーロッパ人としてアメリカ大陸近辺に到着したとなっているらしい。

それも欧米白色人種がそう言い始めた。

だから、日本で教える内容も変えた。

そんな大事な事を大々的に発信しないで、しれっと変えるのはケシカラン。

少なくとも私には一報があって然るべきだ。

祖父は「舶来上等」と言っていた。

欧米白色人種への憧れ畏敬の念が根底にあるからだろう。

今の世代やこれからの世代はそうなってほしくない。