民は寄らしむべし知らしむべからず

地元の原発にプルサーマルを導入しようとしていた頃。

私は危険な事だと思い反対運動を頑張った。

例によって官庁関係からの圧力を跳ね返しながら。


知り合いが消防団の団長をしているから話を聞いた。

すると彼は「これは秘密だけど消防団員にはヨウ素剤が配られているからオレ達は大丈夫」という。


私は放射性物質はそれ以外でも多数有り、危険な奴だけでもヨウ素31,セシウム134,セシウム137,ストロンチウム90などがあり、ヨウ素剤はヨウ素31にだけ一定の予防効果がある。

だから他の放射性物質には無防備なんだと力説した。

しかし彼は思考停止した顔で「国が大丈夫だと言っているから」と聞く耳を持たない。


予想通りプルサーマルは導入された。

しかしリスクとリターンを計りにかけて決めたのだったらそれは仕方ない事。


知るべき事に蓋をしてメリットだけを強調するやり方には反吐が出る。

不都合な事を知ろうともしない市民にも諦めのの念。


それが地元脱出の一つの要因なのは間違いないのです。

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