死んだけど、目の前の女神?に異世界転生できるって言われたけどマジ!
@kidknt
第1話 転生しないかと言われた
「あなたは死にました」
気がついたら見渡す限り何もない白い空間にいて、目の前にいる人ではない何かに突然そんなことを言われた。
(え? 俺死んだの? 死ぬ時ってこんなあっさり死ぬん。もっとこうなんかないのって思ったけど……どうやら何もないらしい)
「あのーここってどこですか?」
「どこだと思います」
「天国とか?」
「まあ似たような場所です。そんなことより異世界転生してみません?」
また、突拍子も無く目の前の女はそう言った。
(今異世界転生って言った?)
「言いましたよ」
「……わかりました、異世界転生します」
楽しそうだからという理由で俺は転生することを選んだ。
異世界転生をすると決めた後に教えられたことだが、目の前にいた女は女神だったらしい。そしてこの空間は彼女が作り出したようだ。
「はい、じゃあ最初に自己紹介をしてもいいかな?」
「わかりました」
「私の名前はシュリカ、シュリカって呼んでいいよ。君の名前も聞いていいかしら」
随分とあっさりした自己紹介をされた。ちなみにシュリカの容姿は青みの強い紫の長髪で身長は160cmぐらいのどこか近寄りがたい美人だ。
「えっと俺は
「……え? それだけ?」
「はぁ? そっちも似たようなものだったから俺のこと言えないでしょ」
「……それもそうね。じゃあ次に転生する際の種族とスキルをガラポンで決めたいと思いまーす。いぇい!」
転生の話になるとシュリカのテンションが急に高くなった。
「テンション高いなぁ、ていうかなんでガラポンなの? 普通そこは選ばせてくれたりするところだろ!」
「面白くないじゃない?」
「え?」
「普通に選ばせても面白味がないじゃない」
すごく楽しそうな笑みを浮かべてシュリカはそう言った。面白くない。そんな理由で俺の次の人生は決まるらしい。
「じゃあここにガラポンが用意されているから早くひいてね!」
文句を言ったりしても無駄だとシュリカの顔をみて悟った。
「わかったよ。ところでガラポンの中身ってどんな種族が入っているの?」
「わかんない」
「なんで? このガラポンを用意したのはシュリカだよね?」
「そうだよ、けどね昔深夜テンションでテキトーに作ったやつだから何を入れたか詳しくは覚えていないんだ。たぶん人間とエルフ、獣人は入れたはず」
さっき知り合ったばっかだけどシュリカはたぶん楽しければなんでもいいという性格をしている。
(見た目に反して明るい性格だな)
「そんなことは考えなくていいから早くひいて」
(あれ、気づかずに口にしてたのか?)
「してないわよ、考えてることがわかるだけで」
「まじですか?」
「まじですよ。そんなことはいいから早くひーいーてーよー」
「はいはい、わかりましたよ」
そう言って俺はガラポンをひいた。
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