ペンタスの花束を君に

わか

Prologue 【私と与えられた役目】

―願いを殺せば願いは叶う―


願いには対価が必要である

代償なくして対価は得られない

それが例えどんな些細なことでも


―そして私は誰かの願いを叶えに来た―


それが私の役目でもあるから

私が私として存在している理由

そこに私の意志は関係ない

私が望んでなくても世界は廻っている


―願いを見る度にいつも思う―


夜の静寂さ、月明かりが照らす先にソイツは現れた

人型はしているが異形の姿をした化け物

この化け物は誰かの願いの代償

この化け物を滅した時、人の願いは叶う

私は自分の感情を殺しこの化け物を滅する

願いを叶える為に


―人の願いは醜く儚い―


私の願いは誰が叶えてくれるのだろうか

この先の対価として貰えるのだろうか

これがこの世界の在り方だとしたらホント…


キモチワルイ

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