扉

第1話 Vacation

休みは終わった。終わってしまった。

さて、目覚めようか…目覚めなくてもいいや。

何も変わらない、退屈な日々の始まりだ…

…じゃ、目覚めても目覚めなくてもいい世界へ…

そうだよな、そんな世界があるなら行きたいよ。

誰か教えてくれ〜その世界へのルートを…

簡単なことだ。魂のかけらをくれればいい…

魂って…どうすれば…

こうするんだよ!!!!!!!!!!

うわっ!!動けない。これってよく心霊現象の…

声が出ない…叫ばないと…

助けを呼ばないと…呼ばないと…呼ば…

失っていく意識…

何故ここにいる?どうやって来た?ありえないだろ。

　目覚めても、目覚めなくても、これじゃ関係ないだろ。

だから〜目覚めなくてもいいんだよ〜鈍いな。

その声…さっきの声か…聞き取りにくいな…

だから!!!目覚めなくても!!!いいって言ってだろ!!!!!

カツン…カツン…ついてきてる。

振り返るな〜その先はどっちに行くんだ?

何でそんなことになるんだよ…俺は…

選べ!!!!!ここで終わってしまってもいいのかよ!!!!!

じゃ左だ。これていいだろ?

もう戻れねーぞとは!!いいんだな〜

ただの扉じゃないか、大袈裟な…

いいんだな!!!!!

※バタン※　扉を開き入ることにした…

何も無い…駄目だ…意味ないなここは。

※ガチャガチャ!!※　開かない…

だから言ったろ!!!戻れないから!!!あっ言い忘れた…

何だ?何を忘れた?

　扉に入ったらもう二度と戻れないんだ。だからしっかり選べよ。人生も同じだろ。

お前、解ったか。

さっきの声、誰なんだ?