「生きてたら良い事がある」

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　自殺にしろ寿命にしろ俺の残りの人生は少ないから、俺は快楽や気持ちいい事を追求する為に生きていく。人間として責任ある生き方はしない。使命感など何も無い。俺は俺が気持ち良くなる為だけに生きて死ぬ。人生に意味なんて最初から無い。俺は今日も昼から酒とタバコと音楽で気持ち良くなっている。去年辺りからは、生活の中で笑う回数も格段に増えた。長きにわたる鬱のトンネルから抜け出した。

「何者か」になろうとするから必要以上に病む。俺は生まれた時からずっと俺だ。それ以外は何もいらない。俺が何者にもなれなくても、世の中は平常運行で廻り続ける。俺が頑張らなくても代わりの誰かが頑張って社会が廻る。俺の代わりもあなたの代わりも腐るほどいる。でもあなたが生活の中で楽しげに笑っていると、俺も笑顔になれる。これが「愛してる」って事です、か──。お前と出会えた運命のいたずらに感謝申し上げたいと思っているんですわ。仏に感謝したい。ちなみに俺の家は普通のよくある仏教徒。葬式の時は仏教方式で、坊主がお経を唱える。俺のアパートにはよくエホバの証人と顕正会のおばさんが勧誘に来る。クソどうでもいい。俺は宗教に頼らずとも、酒さえあったらそれで人生救われるんだ。俺の中では神より酒の方がよっぽど俺を救ってくれた。だからもし俺が宗教法人を立ち上げるとしたら「Unknownアルコール大好き教」っていう酒を信仰する宗教を立ち上げる。活動内容は、月に2回くらいのペースでみんなで飲み会をするっていう内容で行きます。みんなでバーベキューしながら酒を飲んだりしたい。みんなでビール飲みたい。いつかお前らの辛い今が全部過去になったら、みんなでビール飲もうぜ。苦しい事もいつかは絶対に過去になる。そんなの綺麗事かもしれないけど、俺は回り回って、結局人間は綺麗事を信じるしかないんだって悟った。「生きてたらいい事がある」って言って自殺を止める奴が俺は大嫌いだったけど、生きてる中で良いことを経験しちまった俺は、今はもうその言葉を否定する事ができない。俺は、生きてたら良い事があった。彼女と知り合って仲良くなってデートして一緒に俺のアパートで酒飲んでセックスした。ゴミみたいな俺にも良い事があった。だから「生きてたら絶対にいいことがある」って言葉を今の俺は否定できない。だから俺は言う。生きてたら絶対にいい事があるって。最後まで諦めんな。逆襲の時は今だ。本当に若いうちは行動さえすれば何とでもなる。俺だって仕事してすぐ退職したり、何年も引きこもったり、そんなことの連続だ。でもその中で俺のことを愛してくれる人はいた。俺が行けるんだからお前も行けるぜ。今の俺はもう綺麗事しか言えなくなった。苦しみの渦中にいる人に対して寄り添えなくなってきていると思う。でも過去の俺が苦しみまくってたのは確かだ。俺も何とかなったから、あなただってやれる。

　もう俺も27の大人だ。正直言って人生で最大の病み期は通り越した。精神疾患の闇を完全に乗り越えた。病気に打ち勝った。10代後半から20代中盤までは辛くて死にたくて仕方なかったが、俺はもう全く病んでない。何も苦しい事は無い。病気に縛られ続けた俺の戦いはもう終わった。病気が治ると呆気ないもんだ。ようやく夜が明けた。日本の夜明けぜよ。これからは自由に好き勝手にやりたい事だけやって生きていく。今まで俺なりに苦しんできた。だからこれからは楽しい事しか待ってない。ここから先はボーナスステージだ。スターを取ったマリオみたいに全速力で駆け抜けて眼前に見える全ての敵を蹴散らす。

　俺が痛みを忘れても、痛みは俺を決して忘れないだろう。

　痛みの先にある優しさに俺は到達した。俺は内面は腐ってるかもしれないが、痛んで傷付いている人に対して優しくありたい。結局世の中何もかも経験してみないと分からない。百聞は一見にしかず。膣にペ●スぶちこんだ瞬間の感想は童貞には到底わからない。やればできるなんて嘘だ。やってみなきゃ分からねえ。だから行動あるのみ。俺の経験則でしか語れないが、童貞はできたら若いうちに卒業しておいた方がいい。行動すれば誰でも彼女なんて作れる。やろうとしてないだけだ。世の中に日本人女性がどんだけいると思ってんだ。性行為なんてあんまり大した事ないと知っておけば、女性に対しての謎の神格化や過大評価も消える。良い意味でフラットな視点で同じ人間として接する事ができるようになる。

　それでも俺は女の人が大好き。優しくて声が可愛くて柔らかいからだ。女がこの世にいてよかった。この世が全員男だったら俺は速攻で生きる意味を失う……！　お前が俺の名前を呼んだら、それだけで俺は宙に浮かんでしまうんだよ。お前が笑ってたらそれだけで俺は笑顔になれるんだよ。これが「愛」ってやつです、か──。

　先日、完全に酒に酔っ払った状態で女友達と通話してしまった。俺が何を喋ったのか全く記憶に無い。後からLINEを確認したら、その人と俺は31分くらい喋っていた。でも何を話したのか全く覚えてなくて怖い。酒で記憶を失くすと何をやらかすか分からない。その日のうちに、俺は「ごめん」とLINEで謝った。

　童貞だった時代は女性との会話さえままならなかったが、今は普通に誰とでもぺらぺら喋れる。俺は俺の成長にびっくりしている。会話ってこんなに簡単だったのか。人間って変わろうと思えば変われるんだな。

　童貞のまま自殺するのは超切ないから、童貞捨てられてよかった。自殺する前に愛を知る事ができてよかった。もう人生に心残りはガチで一つも無い。俺は今まで沢山の夢を叶えてきた。だから今首を吊っても何も後悔しない。俺の人生は100点満点だった。今まで俺と関わってくれた全ての人間に感謝する。他人が居なければ俺は存在していない。

　たまに傷付け合っても、周りを悲しませたり自分が悲しむ事があっても、後悔しても、それでも俺はやっぱり他人と関わって生きたい。他人と繋がりたい。

　ありのままの自分で良いわけが無いと思い込んでずっと四苦八苦してたけど、ありのままの俺を受け入れてくれる人達のおかげで、俺はここに居てもいいんだと思えた。

　人生どうにもならない事もあるが、どうにかなる事もある。童貞が彼女作るくらいの奇跡は頻繁に起こる。

　人生はオープンワールドのアクションRPGゲームだ。さみしいなら、自宅から出てアクションしろ。何もせずとも時間は無慈悲に流れまくる。玉砕を前提に女をナンパしろ。あるいはネットで女と知り合え。そしてリアルで会え。俺達の心の中に革命を。人生はオープンワールドの神ゲーだ。だが、何もやらなかったら無駄にマップが広いだけのクソゲーだ。何年も引きこもってた俺が言えた義理じゃないが、せっかく産まれたなら外に出ろよ！！！！！！！！！！　世の中、楽しい事がたくさんあるのにそれを知らずに死ぬのは大きな損失だ。

　産まれたことを後悔してる、なんてもう言わせねえ。人間いつか絶対に良い方向に進んでいけるようになる。「夜明け前が1番暗い」って言葉があるが、その通りだと思う。ここが1番ドン底で絶望なら、むしろ夜明けの光は近いんだよ。

　俺はドン底を遂に抜けて、やっと人生が楽しくなってきた。

　実弾を握りしめろ。まだこんなところでは死なない。

　死にかけのリビドーを無理矢理にでも呼び覚まし、その心に蔓延るデストルドーをぶっ殺せ。エロスでタナトスを殺せ。愛は俺の想像以上に美しいものだった。元カノに圧倒的な感謝を述べる。ありがとう。幸せに生きてくれ。毎週ちゃんとゴミの日にゴミを出せてるか？　洗い物は溜めてないか？

　みんな、心を開け。この世界は割とみんな優しい。敵だけじゃない。少なくとも俺はお前に対して優しい。早く鍵を開けろ。心のロックを解除しろ！！！！！！！！

　桜が綺麗だ。外に出るのが怖くても、たまには散歩がてら外に出ろ。

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　俺は今後、正社員の仕事に就く事はないと思う。バイトはやるけど。フリーター兼バンドマンという肩書きで俺はこれからやっていく。

　ところでよ、アパートの窓を開けると、ちょうど俺が座ってる椅子の位置から満開の桜が見えて超綺麗だよ。アパートからちょうど桜が咲いてるのが見えて、気分がいい。部屋で花見をしながら酒を飲んでる。

　缶チューハイを飲みまくって気分がいい。

　悲しくて苦しくて泣きまくった、あの夜を超えていけ。

　俺の親友とも呼べる間柄の人間は、2020年に自殺した。まだ20代前半だった。

　そいつは死んだけど、俺はまだ生きてる。そして色々な悟りが開かれてきた。27歳まで生きてて良かった。

　生きてりゃ良い事があるなんて、俺が1番嫌いな言葉だったのに、今はその言葉を肯定してる俺がいる。27まで生きてたから、この境地まで達する事ができた。苦しい事ばかりだったけど、良い事もあった。

　いつか、みんなの辛い事が全部片付いたら、みんなで一緒にビールでも飲もう。

　終わり