これは恋と呼べるのか?

@tyanakasan

第1話 非日常の始まり

「はぁ..何回言えばわかるかなぁ..」

(なんだ、この状況...?)

「だーかーらーぁ、君でいいやって言ってんの!!」

どういうことなんだ。こっ、これは告白というやつなのか?て言うか、あまりにも上から目線すぎません?ど、どう答えればいいんだ..。


ーーこれに至るまでの経緯を話そう

俺は普通の人間で、普通の高校生、普通の山下上17歳だ。みんなからは[ウエ]と呼ばれている。...嘘だ。呼んでくれる人はいない。悲しいことにな。...突然だが俺には最近あるマイブームがある。

最近のマイブーム。それは。

[体育館裏に行く]ことだ。

それが一体何なんだと思う人がいると思う。

だが、もう少し待てば...。

「...きたきた..!」

体育館裏には沢山の人が来る。そのたくさん来る人とは、そう[告白する人]のことだ。普通の高校では、あまりこの人達は来ないだろう。[普通の高校]なら、ね。この高校ではある人物がいる。その人物とは...白澤美奈17歳。白澤美奈はこの学校で、いや違う日本で1番可愛いと生徒から言われている。彼女の噂を聞かない日はない。白澤美奈が告白されていない日は見た事がない。

コホン...本題に戻ろう。俺のマイブームそれは...[白澤美奈に告白して散っていく男どもを見る]ことだ。これが実に良い!!おかずが無くても白飯がすすむ!!。でもたまに、こっぴどく振られてしまう男子高校生には同情することもある。

「今日もよかったなぁ...」

そう言いながら、いつものように教室に戻ろうとした矢先、誰かに肩を叩かれた。俺は叩いてきた奴に目を向けた。

(なんだよ。俺に告白かぁ?)

「なんだ.ぁ..よ.ぉ..?」

肩を叩いた人物とは..。そう!白澤美奈だ。大事なことだから2回言おう。白澤美奈だ!!。

(ど、どういうことだ何故俺に..?)

そんなこと思う間もなく彼女は言った。

「あのさぁ..。いつも告白現場みてるよね?」

なんだとぉ...。まずいぞ。バレているだと。

「しかも、ご飯も食べてるよね?」

それもバレているだとぉ..。

「人の恥ずかしいところ見といてタダで済むとおもっていないよね?」

「ハッハイ...」

終わったぁ。学校生活終わったぁ。さよなら高校。さよなら我が青春..。

「まぁいいか。」

「えっ」

「もう告白されるのめんどくさいし。はぁ..まぁいいや。」

どういうことだ。何が起きている。[告白されるのがめんどくさい..?]だと。

「めっちゃ君平凡そうだし、めんどくなさそうだし。君でいいや」

ん。状況が掴めない...。[君でいい]とは?。

「だから、君でいい」

「えっどういう..」

「はぁ..何回いえばわかるかなぁ..」

「だーかーらーぁ、君でいいやって言ってんの」


ーーで、今に至るって訳。

正直言って意味が わからない。未だに状況が掴めていない。

「で、返事は?」

「いっいやぁ..」

「もちろんいいよね..!」

「はっ、はい!!喜んで!!」

やべっ。体が勝手に..。魔法使いなのか。この女は..。いや、魔女だな。

「じゃあ、決まりね!」

彼女はにっこり笑っていた。[可愛い]。純粋にそう思ってしまった。

「これからもよろしく。えっと..。」

「山下上です。」

「よろしく。山下上くん。」

こうして僕、いや違うな、[僕達の非日常]が始まった!!

「あっ、あと。本気じゃないから、マジにならないでね」

は、はい...。別に悲しくなんて..ないんだからね..。

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