達見ゆう「人魚と内緒話」
・達見ゆう「人魚と内緒話」
→https://kakuyomu.jp/works/16818093082051937627
中学時代に好きだったイラストサイトのことを、エッセイという形で書き綴っていたリョウタ。それを妻のユウに見られると、思わぬ反応が……。ネット黎明期の思い出話から、現在の夫婦生活までを見通した現代ドラマ短編。
四月号から参加してくださっている、達見さんがまたまた参加してくださいました。今回は、五月号ぶりの「ユウとリョウタ」シリーズの一編です。
こちらのお話、他の話は読んでいなくても(というより、私も全部読んでいないのですが)楽しめますが、どういうものなのか、コレクションの説明からちょっと抜粋します。「現実主義で無自覚に凶暴な奥様ユウと、気弱で心優しいメタボな旦那様リョウタのコメディシリーズです。」ということなので、ドタバタしつつも、ほのぼのしたお話です。
タイトルが「人魚」とついていますからね、現代ドラマとして描くのは大変なんじゃないかと思っていましたが、なるほど、こういう使い方があったのかと膝を叩きました。ネットの世界の描き方にリアリティがあって、若干の共感性羞恥も覚えてしまうのがいいですね。
シリーズでは、ユウのことを「凶暴な奥様」と言っていますが、今作はかわいさが爆発しています。「あらぁ~」とご近所奥様よろしく、ニヨニヨしちゃいます。最後の最後にユウらしいのですが、そこも含めて好きですねぇ。
消えてしまったものに対するノスタルジーと、現在の二人を一気に描く。なんだか、二人の積み重ねた時間を感じさせる構成です。そして、描かれる過去話が二人の出会う前の話であればあるほどいい。そう強く思いました。
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