第二話
カイブツニオソワレタ――ミタコトノナイ、タイプ、ニ!
突然、視界が揺らいだ。
「はぁあ?」
と、言葉が口から飛び出た。
スーパーマーケットの自動ドアが開いて。洋食店、惣菜店、飲み屋などが立ち並ぶ繁華街のアスファルトで舗装された道に、一歩、踏み出した。
本来ならそこには流れがあり、混じり合いながらすれ違い合う――雑踏がなかった。
景色は西側から夕日が照らし、いつもの日常と変わらなかった。人の存在が無いという不思議現象が起きていること以外は。
最初は驚き戸惑った
「すげぇーなーぁー。俺に気づかせない、って」
異常な光景の中に、孤立しているのに関わらず。普段通りの行動を始めた。
まずは、基本である周囲の観察から。
人が居ないというだけで、環境そのものは変化していなかった。自動ドアの人感センサーから離れると開いたドアが閉じ。各店舗に設置されている看板の照明は点灯していた。確実に、電力供給がされている証拠。
耳を澄ませば、
頭頂部にハードワックスで固めた。お手製、
これで自分の世界と完全に隔絶された世界ではなく。同一世界ではあるが、人だけが居ないだけの世界。
た、だ、し、く、は――空間。
「なるほどねえーぇー。これは俺のレヴェルを超えるレヴェル、だわ」
口から発せられた
――偶然であった。
スーパーマーケットで購入した。夕食用、食材たちの鮮度が気になった。一応、冷凍食品も買ってあるので、保冷剤としての効果はそれなりにある。さらに、両親がお酒を飲むため、ロック用の天然氷で効果倍増。そのうえ! 今年のネットランキングで、第一位を獲得した保冷バッグに入っているという、おまけ付き。
……では…………あるが………………時間無制限とはいかない。
繁華街を探索するにしても、どこかのタイミングで探索を中止し、自宅に帰還する方法を見つけ出す必要性に迫られる。
――夕食の食材をダメ! に、しないため!!
そして、覗き込んだ。好奇心から湧いてくる冒険する時間。と、場馴れからくる平常心から帰還方法を試案する時間計算をするために。
足下に陽炎の歪みが視えた。描かれていた、文字? 図形? それとも、その両方を組み合わせたモノを発掘した。
この状況下で、もっとも怪しく、もっとも危険なお宝を。
靴底で踏みしめながら、甚助は。
「サツ、ジン、ケン」
呟きながら、地面をなぞった。すると、一筋の光の線が浮かび上がってきた。
そ、し、て。
「高度経済成長の残骸か。ここならヘンなヤツがイても、
着地してきた。
重量があり、そこそこな高度から。
なぜ? そこまで詳細に分析できるのか。それは、だ。老朽化で、ひび割れしている舗装が目線の高さまで、飛び上がってきていること。それから、身体に伝わってきた、振動の強さで。
「
ビスクドールの出来損ない、会話できるタイプ。
しかし、作製する大きさを考えろ。陶土を型に押し込んで作る、プレスドビスクにしろ。量産可能にした液状ポーセリンの流し込みで作る、ポアードビスクにしろ。眼前に立っているバカでかい大きさで作れば、失敗して出来損ないになる、だろ。
「コ、タ、エ、ロ!」
「
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