【実話】ホームレス日誌

まさまさ

はじめに

 皆さんは冬の公衆便所で寝た事があるでしょうか。

 皆さんは十日間水だけで過ごしたことがあるでしょうか。

 皆さんは家があるのに帰れずホームレスをするしかない状況に陥ったことはあるでしょうか。


 この作品は私が二十代の頃、とある理由で約十か月の間ホームレスをしていた時の事を思い出しながら記していく内容となっております。


 何故このような事を思い立ったのかと言うと、何となくあの時の辛さや悲しみを風化させたくない、どうせならネタにしたい、という思いがあったからです。


 ハッキリ言って内容はかなり暗いです。親の虐待に関しても話すつもりです。


 私は今三十歳です。ホームレスを経験してはや六年が経ちました。ホームレスを脱した今も限界ギリギリの生活を送っています。いつ死ぬか分からない生活を送っております。


 だからなのでしょうか。もしかしたら、自分が生きた証を残したくてこうして筆を執っているのかもしれません。遺言のような作品になるかもしれません。


 中には居られるでしょう。『もっと辛い思いをしている人間はたくさんいる!この程度大したことない!』と。


 幸、不幸の価値観の押し付け程傲慢で愚かで浅はかな事はありません。人には人の、本人にしか分からない幸、不幸の価値観があります。


 私は不幸でマウントを取りたいわけではありません。ただこういうことがあったという事実を書き記しておきたいだけです。


 自分の辛かったことを書いて、すっきりしたいだけなのです。


 皆さんの人生が、私のような人生でないことを切に願っております。






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