L×R

.152『Fala4lde』:Rondeau

ファラララ　ラルディ　遠（とお）い空（そら）へ歌（うた）う

温（あたた）かな庭石（にわいし）の上（うえ）　二羽（にわ）の双翼（そうよく）は歌（うた）う

柔（やわ）らかく見渡（みわた）したあえかな月（つき）の光（ひかり）

やがて夜空（よぞら）へ片割（かたわ）れが飛（と）び去（さ）り

唯（ただ）一羽（いちわ）残（のこ）され　歌声（うたごえ）は揺蕩（たゆた）う

彼方（かなた）流（なが）れる光（ひかり）を見上（みあ）げて歌（うた）う

何度（なんど）も願（ねが）う願（ねが）いごと天伝（あまづた）う

甘酸（あまず）っぱい苦（にが）い光（ひかり）へ浸（ひた）り

ファラララ　ラルディ

何年（なんねん）経（た）っても戻（もど）らない羽（はね）へと歌（うた）う

なんでも何度（なんど）も歌（うた）って思（おも）い慕（した）う

やがて一羽（いちわ）も塒（ねぐら）へと飛（と）び去（さ）り

嵐（あらし）の空（そら）　吹雪（ふぶ）く空（そら）を見（み）やり

唯（ただ）ひとりで庭（にわ）の石（いし）は歌（うた）う

ファラララ　ラルディ