1199 Hしない本当の理由
Hはしようとしないくせに、何故か眞子の耳や首筋を甘噛みしたりする崇秀。
その行為に、納得出来ない眞子は……
***
「もぉ、なんで急に、そんな意地悪ばっかりする訳。今しがたコポッて愛液が出ちゃったじゃない。下着が汚れちゃったじゃないのさぁ。最悪だよ。どうしてくれるのよ?責任取ってよ責任」
「オマエなぁ。そう言う事を言うか普通?」
「そりゃあ言うよぉ。私は、崇秀さんとHしたいって思ってるんだから、言って当たり前でしょうに。……それに、ちゃんと言わないと、崇秀さんが私に意地悪してるって解んないでしょ」
「あっ。そっか、まぁそうだわな」
うわっ!!
この人、変な所だけ自覚が無いんだね。
でも、そう言う意地の悪い事を言っちゃうんだ。
なんか腹が立つなぁ。
「あぁ、もぉいいよ。そう言う事を言うなら。私も、もぉ我慢なんかしないんだからね。前言撤回!!Hしろ!!自分でやった責任は、自分で取りなさいよ」
「悪かったよ。もぉしねぇからよぉ」
「ダメ!!しろ!!しやがれ!!私を、アンタのものにしろ!!じゃなきゃ絶交だからね」
しまった!!
また勢いに任せて、余計な事を言っちゃったよ。
絶交しないでね。
絶交しちゃ嫌だよ。
「ハァ……解ったよ。それでオマエが満足するなら、それも悪かねぇだろ。但しだ。絶対に嵌るなよ」
うん。
それは……無理だね。
100%無理だから。
元々の私がH好きなんだから、多分、どう考えても無理な方向だと思うよ。
特に大好きな崇秀さんが相手ともなると、何度も肌を触れ合いたくなると思うからガッツリ嵌ると思うよ。
「ヤダも~~ん。ドップリ嵌ってやるもんね。そんでもぉ毎日求めてやるんだからね」
「ちょ!!オマ!!」
「それぐらい別に良いじゃない」
「いや、でもよぉ」
「大体さぁ、そんな程度で私が嫌いに成るんだったら、崇秀さんの愛情なんて、所詮そんなもんなんだよ。ちょっと愛情が足りないんじゃないの?」
「あぁ……そっか」
えっ?えぇえぇえぇぇ~~~!!
売り言葉に買い言葉で言っただけなのに、なんで、そこまでガッツリ凹んじゃうの?
いつもみたいに反論しても良いんだよ。
「あの……崇秀さん?なにを突然、そんなに凹んでらっしゃるんですかね?」
「いや、ホント。確かに、そうだよなって思ってな。オマエの言う通りだよ」
「なっ、なにがかな?」
「んあ?あぁ、いやな。Hに嵌って、相手に嫌気がさすなんて、なんとも器の小さい話だなって思ってよ。ホント、俺の愛情なんて、所詮、そんなもんなんだろうな。情けねぇな」
いやいやいやいや……そんな事ない!!そんな事ないって!!
Hに嵌る云々は抜きにしても、愛情が無いなんて、そんな事は絶対に微塵もありませんっ!!
ってか、嵌る方が悪いんだよ嵌る方が!!
だから崇秀さんは、何も悪くない!!
寧ろ、愛情に満ち溢れておりますよ。
「ごっ、ごめんなさい。そう言うつもりで言ったんじゃないんだけど……」
「あぁ、いや、オマエが謝る様な話じゃねぇんだよ。これ自体は、俺の心の問題だからな」
「でもさぁ。男側としては、女がHに嵌って、Hばっかり求められるのは嫌だよね。そこは解らなくもないよ」
「まぁ、そうなんだけどな。けど本当は、それを含めても、ソイツだって認識じゃなきゃダメだった様な気がするんだよな。まぁ、今更後悔しても、どうにも成らないんだけどな」
むむむ……たかが性行為だと思ってたけど、意外と根が深い所にあるんだね。
此処まで思い詰めてたとは……
にしても、困ったなぁ。
本当に、余計な事を言っちゃったよ。
「じゃ、じゃあさぁ。今からでも遅くなくない?それを含めて私を愛してくれませんかね?厚かましいですかね?」
「オマエとのSEXを認知しろって事か?」
「あぁ、いや、そう言う訳じゃないんだけどさぁ。崇秀さんが相手だと、私は、多分、嵌っちゃう派の人間だと思うから、そうなる事も覚悟して置いて欲しいなって」
「ふむ……微妙だなぁ」
「だよね。私が相手だと、そうなっちゃうよね」
うぅ……もっと良い女に成りたいですよ。
だったら、こんなチープな悩みを、崇秀さんが持たなくて済むだろうし、お互いが本気で求め合える関係に成ると思うんだけどなぁ。
我ながら情けなし。
「馬鹿言ってんじゃねぇぞ。オマエは、そのままで良いんだよ。文句なんか、なんもねぇよ」
「へっ?そうなの?」
「あぁ、それに関しては、なに1つとして文句はねぇよ。まぁただ、オマエには、まだまだ伸び代が有る分、そこは努力する必要性はあるとは思うが。今の段階でのオマエに文句はねぇ」
「だったら……なんでなの?」
「まぁ、本音を言えば。やっぱりHに嵌っちまってるオマエを、あまり見たくねぇんだよな。だからズッと先送りにしてたんだよ」
そうなんだ。
私はテッキリ魅力が無いのと『例のアレ』が引っ掛ってるのかと思ってた。
意外と、その辺はキッチリと割り切れてるんだね。
「そっかぁ。Hに嵌ってる私は嫌かぁ。……でもね、多分、遅かれ早かれ嵌ると思うよ。元々嫌いじゃないし」
「だな。けどな、オマエ。俺の言いたい事の本質が解ってねぇわ」
「本質?……あぁ、そっか。崇秀さんは、女側から求めてくるのが、余り好きじゃなかったんだったね」
そう言えば、そんな事を過去に言ってたよね。
そう言う女には立たないって言ってた様な気がするね。
「違ぇよ。このカラパカ。そこじゃねぇだろ。もう少し冷静になって考え直してみろよ」
「えっ?違うんだ」
「あぁ、全然違うぞ。俺が懸念してる部分は、そこじゃねぇんだよ」
「じゃあ、なに?」
「あのなぁ。オマエさぁ、それ以前の問題として、男女問わずSEXに嵌るって意味、ちゃんと理解してるか?そこを理解してないと話にもならねぇぞ」
「ちゃんと解ってるよ。……常にHしたくてしょうがないって事でしょ」
違うの?
「まぁ、及第点をやれない程度の杜撰な答えだな。もぅ少し深く考えてみろ。但し、オマエの場合は、極端にモノを考え過ぎるから、少し浅めに考えてみろ」
「へっ?なにそれ?難しいんだけど」
「そっか。だったら『常にHをしたい』って衝動に駆られた場合、人間ってどうなるよ?」
「えぇっと、他の事が手に付かなくなるって事だよね。……って!!あぁ!!」
そっかぁ、そこかぁ。
此処に来て漸く、崇秀さんが私とHしようとしない真意が見えてきたよ。
そう言う事だったんだぁ!!
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
なにやら、崇秀が眞子とHしない理由が見えて来た様なのですが、果たして、一体、それは何なのでしょうか?
まぁ、この2人の年齢なんてものがあるで。
倫理観的に考えれば、まだHしない方が正しい選択だとは思うのですが、それは何処まで行っても普通の中学生ならの話。
特に崇秀に関しては、もう既に大人以上の甲斐性があるので、此処で眞子とHしても問題はない筈なんですけどね。
……ってな訳でござまして。
次回は、その真相を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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