第6話

「おはようございます。

池上さん、少し良いですか?」

「おはよう!大村君、どうしたの?」

「何か格闘術を習おうと思っているんですが、どこを選べば良いのか分からなくて・・・・」

「あぁ~なるほどね

それなら、協会の窓口に体験コーナーを申し込んだらいいよ。」

あ~協会があったか!

「ありがとうございます!さっそく行ってみます。」



「すみません、体験コーナーの申し込みに来たんですけど・・・」

「体験コーナーですね・・・こちらに氏名と体験されたいコーナーを記入後提出をお願いします。」

「分かりました」

んーと、"剣術、槍術、縄術、杖術、刀術、弓術、徒手空拳、柔術”などのコーナーがあったため、徒手空拳と杖術を受けることにした。

「えーと、徒手空拳の受講できますか?」

「ふたつですね

本日から受講しますか?」

「はい、お願いします。」

「こちらの住所に道場がありますので協会から案内されたと伝えたら体験できます。」


へぇ~家から車で30~40分ぐらいの所にあるんや

よし、かる~くダンジョン潜ったら行くか!



「ここか・・・・・緊張するな」

大きな敷地内に道場の横に自宅があり、表に”錬体流徒手空拳術れんたいりゅうとしゅくうけんじゅつと書かれた看板がある。

「ごめんくださーい」

「はーい」

奥から美人で若い女の人が出てきた。

ここの家の人かな?・・・・

「探索者協会から紹介されて伺ったんですが・・・こちらで体験できると聞いて・・」

「そーだったんですね、呼んできますので道場でお待ちください。」

「分かりました。」

道場の中は、学校のプールが入るくらいの広さで驚いた。

待つこと数分・・・・

「お待たせしました。

錬体流徒手空拳術 師範代 谷口遼平たにぐちりょうへいです。

よろしく」

大村律おおむらりつです。よろしくお願いします!」

「大村君は、うちで何を体験したいの?」

「探索者をしているんですけど、モンスターに対して有効な攻撃があまりないのでそれを補いたくて・・・」

「ちなみに、スキルは?」


はい、来ました。悪魔の質問!

言わなきゃダメ?・・・・ダメですか・・・・・・・


「タ、タイヤ」とボソッと呟いた。

「ん?

もう一度言ってくれる?」

「タイヤ!タイヤです」

「「・・・・・・」」

「そ、それはウチじゃなきゃ、ちゃんと鍛えれないな・・・

あー、ごめんな聞いて・・・」

謝らないでぇ!悲しくなるから!

「い、いえ」


「気を取り直して、筋トレした後に俺と組手しよーか」

「く、組手ですか・・・」

「大丈夫、最初だから手加減するよ!組手が終わったら、また筋トレからの組手っていう風にしていこうか~」

地獄すぎんか?悪魔やろ?コイツとか思っていたら

「んー気が変わった

最初から手加減なしでしよう!」

「え?なんでですか!?」

「大村君は考えていることが顔に出やすいみたいだね」



オ、オワタ

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