赤い・・・ワンピース?
・・・・・・
・・・ピチャン・・・ピチャン・・・ピチャン・・・・・・
水滴が滴る音がずっと続いている。そこは大きな浴室です。
《だからか、この水滴音は・・・・・・》
あなたはそんなバカ様な、安直な思考しか出来ません。
世界が反転している。
あなたは宙づりで、逆さに天地が逆転しています。
真下には浴槽があり真っ赤に染まる。
・・・ピチャン・・・ピチャン・・・ピチャン・・・・・・
真っ赤に滴って浴槽を染めていたのは、あなたの鮮血。
あなたの足元、実際には天井からぶら下がった、一つの常夜灯。オレンジ色の落ち着く色の電球。今のあなたのようにブラブラと釣り下がる。
前方にはまた、先は真っ暗に開け放たれた戸。いつのまにかそこに女の人が。
赤い、ワンピースの・・・・・・
いや、違う。
全裸の女性。
腕や頭、髪は血が固まりどす黒くなっているだけで、全身に血を浴びた全裸の女性だった。顔や身体は白く、まだ乾ききっていない身体の鮮血が真っ赤に覆っているのが遠目ではワンピースのように見えていた。
何か、誰かと電話で話している。その言葉は日本語では無かった。
通話を終え、こっちに近づいてくる。
満面の笑みを浮かべながら、ちょうどあなたの顔と立つ女性の顔が同じ位置で目の前までやってくる。そんな高さにあなたは逆さに宙づりにされている。不気味にほほ笑む血だらけの女性が、あなたに口づけをしてきた。まるであのハリウッド映画のワンシーンのようだが、ときめく訳もなくあなたは終始、震えている。
女はあの死神の鎌を持っていた。すごく嫌な予感がする。
微笑みの顔は目前から消えて、整った胸があなたの目の前に。どうやらこの血まみれの女は脚立か何か、椅子か台に上ってあなたの下半身に何かをしている。
あなたは、感覚が無くなっていることに感謝することになる。
女は鎌を使い、あなたの陰部を切り取っていた。目の前に鮮血が降り注ぐ。自分の血が鼻の中に入り、喉を伝う。
女は台から降り少し下がる。嬉しそうに
ブチ・・・コリ・・・プチプチ・・・ゴリュゴリュ・・・ゴク、ゴクン・・・・・・
袋から睾丸を取り出して口の中で転がしながら噛み締め、飲み込んだ。袋の皮の部分で自分の顔や胸へと血で自分の肌を鞣なめすかのように擦りつけて、恍惚な表情をしてこっちを見てくる。
あなたは恐怖で泣き続けていた。痛みがあればとっくに気を失えていたかもしれない。今度は痛みが無いことに後悔してくる。
次は男根を逆さに口で咥え、薄い唇からあなたの男根の先を出したり入れたり。女は自らの口内で男根を感じながら、自分の陰部も弄りだす。泣きじゃくるあなたの顔や目を、全身が赤い血に染まっていくあなたの身体を見ながら欲情していく。
切り取られた男根は、その後、浴槽の縁へと大事に置かれた。
女はあなたの顔へと滴る血を舐めとりながら、また台へと上がる。足を膝関節から外し切り取り、その切り口から滴る血を直接、豪快に飲みだした。血が出なくなったあなたの足は、浴槽に無残に放られる。女の目線はもうあなたを見ていない。そして足首から先が無くなった右足も同じく。ノコギリも無いのに手慣れたように膝関節部分から解体を施す、その手際と恍惚な笑顔がとにかく恐ろしかった。
両足が切り取られても吊るされている。養豚所で解体された豚が吊るされているようなフックは、あなたの腰部分を貫き骨盤で支えられているようだ。
女は楽しそうにあなたの腹部を見上げ、鎌で突っつきゆっくりと引き裂いてゆく。鎌の刃先に無駄に抵抗するあなたの肌の弾力に押され、前後に揺らされる。
ボタッ!・・・ボタボタボタッ!!
女は気が狂ったかのように喜びを全身で表現してきた。様々な臓器があなたの目の前を落下していき、女はその臓器と血の海に寝そべり手足をバタバタとさせて、長い腸を全身に絡ませながらケタケタと喜び笑い転げ遊んでいる。
結構な出血をしたが、あなたはまだ死ねなかった。逆さ状態では血がどんどんと頭部に送られ、死ぬどころか気を失うことさえさせてくれない。痛みによるショック死さえもさせてくれないこの女の残虐性が、とにかく恐ろしい。
もはや人間で有るはずがないと、美しい悪魔があなたの前で優雅にあなたのパーツで遊戯する。
両腕が肩関節から切り取られ、血が勢いよく飛び散ってゆく。少しあなたは朦朧としてきた。女は全身にあなたの血を浴びながらテンションが最高潮に上がり、奇声と爆笑をイカれたように発しボルテージが上昇する。
女はあなたの手と腕を陰部に押し当てる。血がまるで潤滑油かのように・・・・・・
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