第20話

「人殺し」


そう言いながら、人を殺した俺の手を見て来る。



________


「やめろ!」


手を振り解く



「あ、優。目が覚めたんだね」


春が目を覚ましてしまった。


「・・・良かった」


何が良かっただよ。何様だよ。


昨日のやつもそうだが、どいつこいつも


「・・・優君の手汚れてない。綺麗な手だったね」


だから!!何を言ってるんだよ。


優はそう怒りを口にしたかった。だがいつの間にかトラウマのせいで、春に恐怖を感じてしまい、怖くて口に出さないでいた。


「・・・私が勝手に汚いと思ったんだよね。」


汚いじゃない。人殺しの手だと言ってたんだよ。汚い、汚くないじゃない・・・それに俺の体自体は


「う、・・・おおおお」


「優くん!!」


やめろ。背中をさするな。


やめろ。辞めてくれよ。


体が震えて居る。



「助けて。誰か助けて・・・」

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